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レイドボスは日本オリジナル仕様、『Forsaken World』開発者トーク

2011年06月13日 19時00分更新

文● 電撃オンライン

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日本サービスに向けた独自仕様を追加

 海外開発担当の王氏はプレゼンテーションの中で、「ゲームのクオリティに厳しい目を持つ日本で認められてこその成功と言える」と日本市場を強く意識していることに触れた。またコミュニティ要素を好む傾向が強いが、知らない人となかなかパーティを組めないといった特徴を踏まえて、誰でも所属可能な“初心者ギルド”を開発したとのこと。ギルド対戦など一部の機能は利用できないが、誰でも入れてギルド専用のクエストが遊べる、ギルドチャットで初心者同士恥ずかしがらずにゲームの質問ができるといった、恩恵が受けられる。

 日本だけのオリジナル要素としては、“紀元守護者”と呼ばれるレイドボスが存在する。何度か過去の記事で触れているが、『Forsaken World』は何らかの理由で文明や時間を失ったパラレルワールドで、プレイヤーが祈ることで止まった時間を再び動かすというのが、メインコンセプト。祈りゲージMAXに到達すると、新たな紀元が始まり、ゲーム内にも新システムやエリアが追加されるようになっている。

レイドボス“紀元守護者”

 日本サーバ限定のお楽しみ要素には、特定の紀元が新しく進行したタイミングで出現する、強力なレイドボスを実装。フィールドではなく“自由の港”の城内に出現するため、すべてのプレイヤーが協力し、早く倒さねば街中の各種機能が使えなくなってしまう。高レベルプレイヤーでなければ行けないエリアではないため、誰でも参加できるレイドボス討伐になるだろう。また、紀元の進行はサーバごとに当然異なる。どこのサーバーが一番最初にレイドボスを倒せるかという競争意識もうまく働けば、ゲーム全体の活性化につながるだろう。

 ただ、このレイドボス実装はコンテンツ消費スピードの抑制という意味合いが、おそらく強いと思われる。実はすでにサービスを開始している北米サーバでは、予想以上にプレイヤーの祈る回数が多く、瞬くまに4つの紀元が進行してしまった実績がある。祈りシステムは1日4回まで経験値やアイテムといった報酬を確実にもらえるが、北米プレイヤーは報酬がもらえるかどうかは気にせず、1日5回も6回も祈った結果そうなってしまったようだ。

 王氏は「『パーフェクトワールド』を日本でサービスしてから、約4年が経ちました。その4年間で日本市場の特徴、日本のプレイヤーの好みを分析して『Forsaken World』を開発しました。サービス開始時点で数多くの楽しめるコンテンツを実装し、コミュニティを形成しやすいシステムを実装しています。世界初のコンテンツをたくさん持つ『Forsaken World』を、多くの仲間とともに楽しんでください」と述べた。

開発お膝元の中国で
『Forsaken World』はどんなポジションなのか?

 最後に中国における『Forsaken World』のマーケティングについてお伝えしよう。中国では『神魔大陸』の名前で正式サービス開始後、3DMMORPGジャンルでは第5位の人気タイトルとなり、登録会員数は2010年3月の時点で120万人を突破。国内でオンラインゲーム関連の賞を多数受賞している。

 数字で見るとクローズドベータテスト開始時に120万人、オープンベータテスト開始時に行なったタイアップの結果、1ヵ月で200万ユーザーを獲得した。ゲーム内のキャラやアイテムを模したグッズ販売も2010年から行なっており、売上げは半年で過去最高レベル。オンラインゲーム関連のグッズではもっとも高額な商品を扱っている。

 ゲームメディアに限定せずTV、ネットカフェ、ネット小説のポータルサイトなどでマーケティング。タレントや大手銀行とのタイアップなどを行なった結果、プレイヤー層については15歳~30代後半までとかなり幅広い。ボリュームゾーンは80后(1980年代生まれの意味)の若手社会人から、90后の大学生となっている。ちなみに80后は日本の“新人類”のような扱いを受けている世代だ。

 次に海外展開についてだが、2011年第1四半期から台湾、北米、イギリス、香港、フランス、ドイツでオープンベータテストを実施。日本とマレーシア、香港でもまもなく開始される。第2四半期にはマレーシアと香港でサービス開始、第3四半期にロシアでクローズドベータ、オープンベータテストが行なわれる予定だ。

(次ページへ続く)

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