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保存版!Facebookでファンを獲得する18の鉄則 (4/4)

2011年04月12日 10時01分更新

文●加藤 洋/TAM

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3.Facebookページを盛り上げる

 ファンになってくれたユーザーが、「いいね!」やコメントなどのアクションをとると、ファンの友人のニュースフィードにも反映されます。Facebookページを盛り上げることで、ファンを起点にして多くのユーザーへFacebookページを広められます。

3-1.「ウェルカムページ」を作成する

 前回前々回の記事で紹介した「ウェルカムページ」はぜひ作成しておきましょう。「ウェルカムページ」は、自社のFacebookページへ初めて訪れてくれたユーザーをもてなし、ファンになってくれるよう促すページです。まだ 「いいね!」してくれていないユーザー(非ファン)だけを対象に、最初に表示するページとして設定できます。このFacebookページがどんなページなのか簡潔に説明し、ファンになるメリットを分かりやすく伝えることが大切です。

Web Professionalのウェルカムページ

3-2.「シェアしたい」と思われる情報を投稿する

 ネット上では、専門的な知識を持つ個人や企業が、ブログを使ってさまざまな情報を発信しています。Facebookページを活性化させるには、「役に立つ情報」であることに加えて、ユーザーが「友人とシェアしたい」と思うような情報であることが重要です。「シェアしたい」情報とはどんなものなのかは検討する必要がありますが、「共有されること」を意識して考えましょう。

3-3.情報を出し過ぎない

 Facebookを活用しているユーザーの多くが、Twitterを使っています。実際、気になる情報を頻繁にツイートもしくはRT(リツイート)している方も多いでしょう。しかし、Twitterと同じようなペースでFacebookへ投稿を続けると、ユーザーのニュースフィードを埋め尽くしてしまいます。

 同様の理由から、Twitterでつぶやいた内容をそのままFacebookページのウォールへ反映する方法もおすすめできません。TwitterとFacebookではコミュニケーションの質が違うので、分けて考えるべきです。

 ファンのニーズを考え、厳選した内容を無理のないペースで投稿することで、長期的な関係を築けるはずです。

3-4.イベントを開催する

 Facebookページのイベント機能を活用すると、オンライン/オフラインのイベントの告知・集客や、参加者との情報共有ができます。たとえば、Ustream中継やタイムセールを開催したり、勉強会やオフ会に活用したりできます。

Facebookのイベント機能

 ファンがイベントに参加を表明すると、ファンの友人のニュースフィードにも情報が反映され、Facebookページを知ってもらう機会になります。

3-5.写真タグを活用する

 Facebookページのオフラインイベントを主催するなら、当日、参加者の許可を得て写真を撮影し、後日、Facebookページへアップロードするとよいでしょう。

 写真に写っているファンには、タグ付けを推奨します。すると、ファンのウォールや友人のニュースフィードに反映され、波及効果が得られます。写真は文字だけの情報よりもずっと多くの人の心をとらえます。テキストだけのシェアよりも高い効果が得られるでしょう。

 「vitaminwater」のFacebookページでは、ライブイベントなどでファンが楽しんでいる雰囲気を撮影し、公開しています。写真にタグを付けることで、タグが付いた友人にも写真がシェアされます。

vitaminwaterの写真ページ。イベントで楽しむファンの写真が多数掲載されている

3-6.ターゲットを絞る

 商品の熱烈な愛好者でも、会社自体に強力なブランド力がある場合を除けば、その商品を販売している会社のファンであるとは限りません。

 Facebookページを開設するコストは極めて低いので、既存のWebサイトでは難しかった商品別の独立したページも容易に作れます。ターゲットを絞ったページを用意することで、本当にアプローチしたいユーザーをファンとして取り込むことができます。

 たとえば、本田技研工業は、企業のFacebookページとは別に、採用活動用のページを開設しています。

本田技研工業は企業のページと採用ページを別々に開設、運営している

3-7.他のFacebookページとコラボレーションする

 ターゲットを絞るためにFacebookページを分散させても心配はありません。2011年2月からFacebookページの活動範囲が拡がり、Facebookページとして他のFacebookページにコメントを書き込めるようになりました。

 前の例でいえば、商品を販売している会社のFacebookページアカウントとして商品のFacebookページへコメントを書き込んだり、共同してFacebook上で企画を展開したり、といった活動ができます。あるいは、同じようなテーマや理念で運営されている外部のFacebookページとコラボレーションするのもよいでしょう。

 Facebookページ単体でのファンの数を競うのではなく、企業として全体でどれだけの共感を得られているかを考えるとよいでしょう。

3-8.ファン参加型のFacebookアプリを活用する

 Facebookページに投票やアンケートなどのアプリを導入することで、ファンが積極的に参加できる企画を実施できます。

 すでに米国では活用が進み、日本での公開が待たれる「Facebookクエスチョン」など、ユーザーと新しいコミュニケーションをとれるアプリが注目を浴びそうです。

3-9. ファン限定のコンテンツや特典を用意する

 短期間でファンを集める方法として効果的なのが、ファンになってくれた特典ページ(ファンゲート)を提供することです。「いいね!」しているユーザーかそうでないかを判定し、Facebookページ内のコンテンツを出し分けます。ファンゲートの仕組みは、前回紹介したPHPのスクリプトを利用すると手軽に実現できます。

 たとえば、米アップルの元エバンジェリスト、ガイ・カワサキ氏の著作である「Enchantment」のFacebookページでは、「いいね!」したファンに対して、過去の著作を自由にダウンロードできる特典を用意しています。

元エバンジェリスト、ガイ・カワサキの著作“Enchantment”のFacebookページ

3-10.広告を配信する

Facebook広告とスポンサー記事

 ファンを増やす手段として即効性が高いのが、Facebook内の広告です。広告には「Facebook広告」と「スポンサー記事」の2種類があります。

 中でもFacebookのソーシャルグラフを活用した「スポンサー記事」は、口コミの要素が強く、高い信頼性が得られます。広告の活用については、次回、詳しく紹介します。

 今回の記事では、Facebookページのファンを獲得するために有効な施策を紹介しました。ほかにもいろんな方法があるでしょうし、これらの方法がすべてのFacebookページに当てはまるとは限りません。ファンを増やすことが目的になってしまってもよくないでしょう。

 Facebookページを作った目的を振り返って、長期的な視野に立ってファンとどのように交流をしていくのかを検討したうえで、ファンを獲得しましょう。

 今回紹介したチェックリストのPDF版も用意しました。以下のページからダウンロードしてご活用ください。

Facebookページでファンを獲得するためのチェックリスト(PDF版)

著者:加藤 洋(かとう・ひろし)

著者近影

株式会社TAM アートディレクター兼ソーシャルメディア・プランナー。大手通信会社キャンペーンサイト、国内高級車メーカープロモーションサイト、大手通販会社ECサイトなどを数多くWebプロジェクトを手掛ける。FacebookやTwitterなどソーシャルメディア活用のノウハウ蓄積と情報発信を行なうサイト「Social Media 360.jp[役に立つソーシャルメディア情報配信サイト]」を運営中。

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