日本でもユーザーが500万人を超え、本格的に普及してきたFacebook。企業でもFacebookの活用が広がりつつあります。
Facebookは有名な大企業だけのものではありません。誰もが知る世界的な大企業やブランドのFacebookページが10万人以上のファンを獲得する一方で、Facebook内で共感を得て、こつこつとファンをつかんでいる企業のFacebookページも増えています。
今回は、着実にファンの心を捉え、成果を上げているFacebookページを取り上げ、成功しているFacebookページがどのようにして共感を得て、ファンを増やしているのか、その戦略に迫ります。
事例1:丸亀製麺
- ファン数:6,367人(2011年11月16日現在)
- https://www.facebook.com/marugame
「丸亀製麺」は、株式会社トリドールが運営する讃岐うどんチェーンです。丸亀製麺ではWebサイトのほか、TwitterやYouTube、Ustream、foursquareを活用して情報を発信していますが、Facebookページはこれらのメディアを統合するハブの機能を果たしています。
企業側からの情報発信だけでなく、ブログやTwitterに投稿された丸亀製麺についてのユーザーの投稿をFacebookページのリンク機能を使って紹介するなど、ユーザーのクチコミをうまく活用しています。店舗ではクチコミを増やすために、POPスタンドなどでFacebookやTwitterなどのソーシャルアカウントを紹介しています。
セルフサービスのうどん屋さんに対して馴染みのないユーザーでも、Facebookページのクチコミ情報を見ることで、安心してお店に入れるようになるでしょう。
事例2:鮨蒲本舗
- ファン数:1,878人(2011年11月16日現在)
- https://www.facebook.com/kamaboko.jp
全国的にも珍しい、板が付いていないカマボコの伝統を守っているのが富山県魚津市の「鮨蒲本舗河内屋」です。創作カマボコで数々の賞を受ける一方、鮨ネタをカマボコに乗せた「鮨蒲」を生み出しました。ウォールには商品情報が投稿されますが、必要に応じて英語も併記されており、海外在住のユーザーからも注目を集めています。
河内屋のFacebookページでは、季節ごとに絵柄が変わる細工蒲鉾の製造風景を動画や写真で紹介しています。職人の技など写真では分りにくい部分も、動画を見るとしっかり伝わってきます。また、動画の場合はテキストと違って、海外ユーザーにも意味が通じやすいのも大きな利点です。
事例3:起業支援
- ファン数:3,116人(2011年11月16日現在)
- https://www.facebook.com/kigyou1
「起業支援」は、その名のとおり起業をさまざまな面からサポートする情報ポータルです。起業に関する各分野のプロフェッショナルである企業が、共同で、Facebookページの運用をしています。テストを重ねてFacebookページがSEOに有効なことを発見し、試行錯誤の末に「起業支援」というキーワードにたどり着きました。その結果、インターネット検索で上位に食い込むことに成功しています。
参加している企業の中には、起業支援に関する全案件のおよそ1割をFacebook経由で受注しているケースもあります。
広く情報を共有するためにも特集ページが多く、競合他社の情報でも掲載しています。宣伝色が強くならないように配慮しているのが、成功の秘訣でしょう。
事例4:三和メッキ工業株式会社
- ファン数:1,127人(2011年11月16日現在)
- https://www.facebook.com/sanwaplating
三和メッキ工業株式会社は、福井市にあるメッキ加工の会社です。Facebookページでは、メッキという、一般の人にはなじみのない技術を解説するとともに、商談や市場調査の様子を撮影した動画を公開したり、職人の日常風景を撮影した写真を公開したりと、スタッフの意気込みが伝わるようなページの作りになっています。
メッキについてのニーズが出てきたときに、三和メッキ工業のことを思い出してもらえるよう、普段からきめ細かく情報を発信し、ユーザーのマインドシェアを獲得することを重要だと考えています。
また、「メッキ」で検索したときに常に上位に表示されるよう、SEO対策の一端も担っています。Facebookでは、企業規模の大小に関係なく情報発信できることの好例でしょう。
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