OSアップデートの変更点の探し方、
そしてお宝発見
パッケージに収録されているファイルのリストを見ると、Appleの公式発表以上の情報を得ることができる。概要は、ソフトウェアアップデート実行時に表示される画面と、Appleのウェブサイトに掲載される情報(Mac OS X 10.6.5の情報は「Mac OS X v10.6.5 アップデートについて」)を見れば分かるが、そこでは更新されたファイルすべてについてコメントされているわけではないからだ。
たとえば、前述のコマンドライン(pkgutil --files ~
)を実行すると、アドレスブックやAutomator、DVDプレイヤーなど実に26ものアプリケーションが更新されていることが分かる。その行数の多さから推測すれば、Apple Mail(Mail.app)やiCal、Safariに施された修正が比較的大規模なものであることも分かるだろう。
Mac OS X 10.6.5で更新されるファイルは、変更の程度はともかくとして、2万2000行を越えている。そのうち/Library/Documentation/Help
ディレクトリー以下のヘルプ用文書や、/usr/share/man
ディレクトリー以下のオンラインマニュアル用リソースファイルなど、一目見て機能に大きく影響しないと推測できるものを除き、Appleが公開したリリース文書と照らし合わせていけば、特にコメントされていない変更点をあぶり出せるという仕組みだ。
たとえば、exFATのサポート。Appleのリリースには、exFAT(Extended file allocation table)ファイルシステムについて一切言及されていないが、7978行から7985行を見れば、「exfat.fs」の存在が見て取れる。このドライバー、Mac OS X 10.6.4のときには明らかに存在していなかったものだ。さらに調べると、/sbin/mount_exfat
なるコマンドも追加されている。オンラインマニュアルの存在も確認したので、「man mount_exfat
」を実行すると……ビンゴ! やはり、exFATをマウントするためのものだと分かる。残念ながら手元にexFATフォーマットのメモリーカードがないため確認できないが、あればお試しを(念のため、あくまで自己責任でお願いしたい)。