とある体感気温が体温を遙かにこえんとする炎天下の日曜日(今年の夏はおおむねそうだったのだが)、カメラマンの友だちに「城ヶ島まで猫を撮りにいこう」と誘われたのである。
夏といえば海。海といえば猫。海といえば島。島といえば猫。
これは行かねばなりますまい。城ヶ島は三浦半島の先にある小さな島で、半島とは橋で結ばれている。江ノ島と並ぶ、橋で渡れる島だ。
電車とバスを乗り継いで城ヶ島に辿り着き、カメラを抱えて撮影散歩のはじまり。
ちょっと灯台のふもとを歩くと最初の猫登場。江ノ島の猫もそうだったけど、城ヶ島の猫も人慣れしている。我々(実は総勢10人ほどの写真好きの集まりだったのだ)に囲まれると、何か貰えるんじゃないかとわくわくしている。
今回わたしが猫撮り用に用意したのはパナソニックの「GH1」。液晶モニターが回転するのでローアングルが撮りやすいし、ミラーレス一眼としてはAFが高速で使いやすいのだ。
その後海岸線に沿って炎天下の砂浜を歩く。なぜこんな熱いところを好きこのんで歩いてるんだろうと思いつつ。
島をぐるっと回って県立城ヶ島公園方面へ。
そしたら展望台の麓に猫を発見した人あり。我々が近寄ってもびくりともせず、「溝にはまっていた」のだ。日陰でコンクリートで溝。ああ、ここは涼しいに違いない。見知らぬ人間にプレッシャーをかけられても動きたくないくらい涼しいに違いない。
カメラを向けて「ここは動かないよ」って顔をしてるもん。そのみごとな溝にはまりっぷりをどうぞ。結局最後まで動かなかったな。
ちなみに冒頭の顔のアップもこの猫です。じっとしててくれると顔のアップも撮りやすい。なかなか美形だったしね。
いるのはこの1匹だけじゃあるまい、と携えていった猫用のおやつを取り出すと、わらわらと現れた2匹。
1匹は白黒。人間にビビりつつもおやつの匂いには勝てなかった模様。
その後ろの繁みからのっそりと出てきたのがボスっぽい白猫。目と耳のあたりが荒れてるが、目がきれい。右目が青、左目が橙の色違い。「オッドアイ」といって白猫に特に多いのだ。虹彩異色症と言うらしい。こんなきれいなオッドアイ、久しぶりに見た。
ひととおり撮ったらまた島内を散歩。灯台を撮影したり岩場で休憩したり。カメラなんてその辺にほおって泳ぎたいーという夏の快晴を楽しむ……苦行を楽しむに近いレベルだったけど。

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