このページの本文へ

テレビは大きいほどいい? そんなことない

19V型に凝縮された真骨頂「REGZA 19RE1」はスゴイ

2010年06月30日 12時00分更新

文● 折原一也、写真●小林 伸

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

東芝 映像マーケティング事業部の本村裕史さんと一緒にゲームをプレイ。遅延はもちろん画質の高さに驚かされた

遅延約3ミリ秒(0.2フレーム)のゲームモードに超解像を追加

 冒頭の話に戻ろう。東芝 REGZAを最初から候補に挙げるユーザーのなかで、よく話題に上るのがゲーム遅延の小ささだ。

 一般に薄型テレビでは、(ゲーム機などから)入力した映像信号に対して、出画がミリ秒単位で遅れる。この「遅延」はアクションやシューティングといったシビアな反応を競うゲームでは、問題視となる場合がある。

 東芝は昨年の秋冬モデル(ZX9000/Z9000シリーズ)から「ゲームモード」を搭載し19ミリ秒(1.2フレーム)の遅延時間を打ち出してきた。REGZA 19RE1では、このゲームモードをさらに「ゲームダイレクト2」に進化させ、搭載している。

ゲームでは必要性の低い画像処理をスキップして、出画までの遅延を防ぐのがダイレクトモード。19ミリ秒という非常に小さな遅延を実現している

 従来のREGZAシリーズでは、「反応速度至上主義」の作り込みとして、ドット・バイ・ドット表示を導入してきた。これはテレビの1画素に対して、ゲーム画面の1ドットを対応させる方法。ただし、遅延は最小化するものの、フルHDパネルで、それより解像度の低いソース(480pや720pなど)を表示すると、画面のまわりが黒い額縁表示となり、超解像技術もすべてオフとなってしまった。

従来のゲームダイレクトと新しいゲームダイレクト2の違い。処理速度は変えず、超解像が可能になった

 REGZA 19RE1では、こうした速度至上主義の代償としてカットしてきたスケーリング機能、超解像をすべて入れなおした上で、業界最速の約3ミリ秒(0.2フレーム)という低遅延を実現する「ゲームダイレクト2」として作りなおしたのだ(ただし倍速対応の37V型以上のモデルは19ミリ秒/1.2フレームの低遅延)。なお、従来のゲームダイレクトに関しては、関連記事を参照。

 同時にHDMI端子だけではなく、D端子/S端子でも「ゲームダイレクト2」を利用可能とした。ゲーム機はもちろん、パソコンを含むすべてのフォーマット・画面サイズで遅延時間が削減されたことになる。


超解像で携帯型ゲームも美しくプレイ

 PSPの映像出力から信号を入力して映像クオリティを損なわずに画面全体に拡大する「ポータブルズーム」(4倍表示)に対しても、新たに超解像技術が働くように作り替えられた(関連記事)。

解像度の低い携帯ゲーム機を接続した場合に選べる画面サイズは3種類。D5/D4端子接続時に対応するポータブルズームでは、水平4倍オーバーサンプリング処理と垂直自己合同性2倍伸張に加え、垂直2倍スケーリングで画質を向上している

 こうした新仕様は、ゲーマーにより高画質を届けるために、フレーム遅延なしで超解像処理、スケーラーを入れられるよう回路を作り替えて実現した。

 実際にPSPのゲーム『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』をプレイしてみた。従来通りの遅延のなさは同様だが、実はその画質の方に驚いた。

ゲームフル

ゲームノーマル

ポータブルズーム

©2010 Konami Digital Entertainment

 PSPの映像出力信号は480×272ドット(16:9)、HDMI接続でデジタル入力しても、DVDよりも画質が落ちるはずである。しかし、ゲーム画面の文字やディテールが、キメ細かくクッキリと出ている。

 筆者自身、PSPのゲームは元の画質が悪いから大画面では……と敬遠していたところもあったが、HD画質のPS3やXbox 360並とまでは言わないものの、PSP専用のゲームも据え置き型ゲーム機に迫る画質が得られそうだ。「これならPSPとテレビを接続してプレイしてもいい」と思い始めたほどだ。

カテゴリートップへ

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中