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マイクロソフトのWeb開発ツールで中身も見た目もクールに第6回

ダメダメWebアプリからの脱却を目指せ

ヤフーが「GyaO!」でSilverlightを採用する理由

2010年06月24日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp イラスト●野崎昌子

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アズルトラベルのWebサイトリニューアルを手がけているAMWソフトウェアの二人。開発効率の高さやツールの充実度、AjaxやMVCパターンの最新Web技術のいち早い導入などの理由から、Webサイト開発のフレームワークがASP.NETに決定した。しかし、好奇心旺盛な坂本は、マイクロソフトのWebテクノロジーが実際にどのように使われているのか興味を持つ。

登場人物

岩崎課長:Web技術課長。今回のWebサイトのリニューアルを統括する。プログラマーあがりだが、知識がやや古いかも。

坂本:別のシステム会社から転職してきたプログラマーで、技術チームの現場をまとめている。個人でサイトも運営しているため、Web技術に明るい

オープニングトーク

坂本:課長! 今日の午後はマイクロソフトのセミナーがあるので、直帰です! では!

岩崎課長:おいおい。勇んでどこに行くんだ? 先週まではマイクロソフトのWebテクノロジーが使われている事例とかを探していたみたいだけど。

坂本:そ、それなんです。実は、マイクロソフトのWebテクノロジーを映像配信に使っているところがあるんですよ。アズルトラベルさんも、将来的には旅行に行った人のビデオ投稿を集めたコミュニティサイトを作りたいと言ってたじゃないですか。ちょっと先の話ですけど、参考になるかなと思って。

岩崎課長:確かにアズルトラベルの技術部長も先週の打ち合わせで、そう言っていたな。で、その事例はどこのユーザーだ? わしの知ってる会社かな?

坂本:知ってるもなにも、日本どころか、世界でも知らない人はいないですよ。あのヤフーがマイクロソフトのSilverlightをGyaO!で使っているんです。

岩崎課長:ヤフーのGyaO!か! 最近はわしもあそこの海外ドラマにはまってるし、うちのかみさんも韓流ドラマをGyaO!で観ているな。

坂本:もちろん私はAKB48です!

岩崎課長:……。とにかく、しっかり話を聞いてきて、うちの開発に活かしてくれ!

坂本:了解しました!

映像配信を本格化させるため
Silverlightを採用

 日本最大のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」を運営するヤフー・ジャパン。ショッピング、ニュース、オークション、エンタテインメントなど、ユーザーが関心を持つあらゆるサービスを飲み込んだインターネットの入り口にふさわしいサイトだ。

日本最大級のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」

 ヤフー・ジャパンは、登場当時からマイクロソフトのユーザーインタフェイス技術「Silverlight」をさまざまなサイトで採用してきた。2008年6月、ヤフー映画の特集サイトで3カ月くらい試験採用したのち、同年はメジャーリーグの映像配信にもチャレンジした。2009年には地図、天気、ニュース、映像そして藤子不二雄やコミックなどの特集に採用を拡大。そして、きわめつけは映像配信サイト「GyaO!」での全面導入だ。USENからの事業譲渡により、Yahoo!動画と統合されたGyaO!は、著作権処理された映像のみを配信するというコンセプトがコンテンツプロバイダに大きく受け入れられ、今年の1月には単月黒字化、4月には四半期黒字化を実現したことを発表している。ここでの映像配信は、すべてSilverlightで行なわれており、DRM(Digital Rights Management)による著作権保護が行なわれている。

ヤフー パートナーソリューション本部 企画部 リーダー 稲垣公裕氏

 ヤフー パートナーソリューション本部 企画部 リーダー 稲垣公裕氏は「昔はヤフーの各サービスに働きかけを行なっていましたが、今では特におねがいしなくても、Silverlight対応になっていることも多いんです。結果的にはヤフーはSilverlightを採用したサービスが多くなっています」とのことで、ヤフーのユーザーインターフェイスのメジャーな部分を担っているのだ。

 同社が映像サイトでSilverlightを採用する理由の1つに、マルチプラットフォームへの対応が挙げられる。「それまでの映像配信はWindows Mediaだったので、Macユーザーには不評でした。ですが、SilverlightではMacはもちろん、WebブラウザではFirefoxなどでも使えるので、お客様からは大変満足いただいております」とのことで、広くあまねくユーザーに映像を提供できるようになった。

 そしてもう1つの大きな理由が、やはり充実したDRMである。メディア事業統括本部 メディアサービス本部 リーダー/プロデューサー 中村悟氏は、「私たちはコンテンツをパートナーから供給してもらってビジネスを進めています。その点、マイクロソフトのDRMは実績も高いですし、パートナーも信頼しています。マイクロソフトの技術であれば、著作権を守ってもらえると」と述べる。

(次ページ、開発とデザインがきちんと分離する点に高い評価)


 

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