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Windows Serverで学ぶサーバOS入門 第18回

削除方法も知っておこう!

ドメインコントローラ追加によるトラブルへの対策

2010年06月01日 09時00分更新

文● 横山哲也/グローバルナレッジネットワーク株式会社

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ドメインコントローラの降格

 何らかの事情でドメインコントローラを削除する場合は、削除したいドメインコントローラ上でDCPROMOコマンドを実行し、ウィザードを起動する。

1.グローバルカタログサーバの警告
削除しようとするドメインコントローラが前出のグローバルカタログだった場合は警告が出る。他にグローバルカタログサーバが存在するかどうかを念のために確認する

2.最後のドメインコントローラかどうかを指定
チェックボックスを有効にすると、降格したサーバはスタンドアロンサーバとなる(画面4)。一方、有効にしないとメンバーサーバとなる

画面4●ドメイン自体を削除するか指定する

3.DNSの構成の有無を指定
チェックボックスを有効にすると、既存のDNSゾーン情報からも削除してくれる(画面5)。DNSゾーン情報を削除したい場合は、DNS管理者のアカウント情報を指定

画面5●DNSゾーン情報の自動削除するかの指定

4.ローカル管理者のアカウント情報を指定
ローカルで利用するAdministratorのパスワードを入力する。ドメインコントローラ昇格以前のアカウント情報が復活することはない

5.サーバマネージャで、「Active Directoryドメインサービス」の役割を削除
削除するドメインコントローラは、既存のドメインにアクセスし、Active Directoryデータベースから自分の情報を削除する

削除に関するトラブル

 削除したいドメインコントローラのネットワークに障害が発生している場合、正常な削除ができない。この場合、削除したいドメインコントローラ上でdcpromo /forceremovalコマンドを実行して強制的に降格する。

 そのあと、残されたドメインの管理ツールで削除したドメインコントローラの情報を削除するため、管理ツール「Active Directoryユーザーとコンピュータ」で降格したドメインコントローラのオブジェクトを削除する。この時、画面6のようなダイアログボックスが表示されるので、チェックボックスを有効にして「削除」をクリックする。

画面6●ドメインコントローラを削除する

 Windows Server 2003以前は、Active Directoryデータベースから削除されたドメインコントローラの情報を完全に消去するために追加手順が必要だったが、Windows Server 2008では不要である。

(次ページ、「ドメインは階層化すべき?」に続く)


 

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