ドメインコントローラの降格
何らかの事情でドメインコントローラを削除する場合は、削除したいドメインコントローラ上でDCPROMOコマンドを実行し、ウィザードを起動する。
1.グローバルカタログサーバの警告
削除しようとするドメインコントローラが前出のグローバルカタログだった場合は警告が出る。他にグローバルカタログサーバが存在するかどうかを念のために確認する
2.最後のドメインコントローラかどうかを指定
チェックボックスを有効にすると、降格したサーバはスタンドアロンサーバとなる(画面4)。一方、有効にしないとメンバーサーバとなる
3.DNSの構成の有無を指定
チェックボックスを有効にすると、既存のDNSゾーン情報からも削除してくれる(画面5)。DNSゾーン情報を削除したい場合は、DNS管理者のアカウント情報を指定
4.ローカル管理者のアカウント情報を指定
ローカルで利用するAdministratorのパスワードを入力する。ドメインコントローラ昇格以前のアカウント情報が復活することはない
5.サーバマネージャで、「Active Directoryドメインサービス」の役割を削除
削除するドメインコントローラは、既存のドメインにアクセスし、Active Directoryデータベースから自分の情報を削除する
削除に関するトラブル
削除したいドメインコントローラのネットワークに障害が発生している場合、正常な削除ができない。この場合、削除したいドメインコントローラ上でdcpromo /forceremovalコマンドを実行して強制的に降格する。
そのあと、残されたドメインの管理ツールで削除したドメインコントローラの情報を削除するため、管理ツール「Active Directoryユーザーとコンピュータ」で降格したドメインコントローラのオブジェクトを削除する。この時、画面6のようなダイアログボックスが表示されるので、チェックボックスを有効にして「削除」をクリックする。
Windows Server 2003以前は、Active Directoryデータベースから削除されたドメインコントローラの情報を完全に消去するために追加手順が必要だったが、Windows Server 2008では不要である。
(次ページ、「ドメインは階層化すべき?」に続く)
この連載の記事
-
最終回
ソフトウェア・仮想化
スナップショットとクイックマイグレーションを使ってみよう -
第34回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vの仮想マシンに「統合サービス」を入れよう -
第33回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vの仮想マシンのハードウェアを設定しよう -
第32回
ソフトウェア・仮想化
Hyper-Vのインストールはネットワークに注意しよう! -
第31回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server 2008の仮想化機能「Hyper-V」を活用しよう -
第30回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server Update Servicesの活用方法とは? -
第29回
ソフトウェア・仮想化
Windows ServerをWindows Updateサーバにしよう -
第28回
ソフトウェア・仮想化
Active Directoryと連携できるIISの認証機能を理解 -
第27回
ソフトウェア・仮想化
Windows Serverの標準Webサーバ「IIS」を活用しよう -
第26回
ソフトウェア・仮想化
Windows ServerのCAでメールを安全に -
第25回
ソフトウェア・仮想化
Windows Server証明書サービスを設定しよう - この連載の一覧へ