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Windows Serverで学ぶサーバOS入門 第10回

パスワードやタイムゾーン、コンピュータ名の設定方法を理解しよう

Windows Serverの初期設定はどうやるの?

2010年03月30日 09時00分更新

文● 横山哲也/グローバルナレッジネットワーク株式会社

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前回はWindows Server 2008のインストール作業を紹介した。今回は、続いて必要となるパスワード設定やTCP/IPの構成といった初期設定、新たに搭載された管理ツール「サーバーマネージャー」などを見ていこう。

初期設定と管理

 Windows Server 2008では、インストール途中ではなく、最初のログイン時に管理者のパスワードを設定する。この作業は、Server Coreとフルインストールで若干の違いがある。

Server Coreの場合

  1. 「Ctrl」-「Alt」-「Del」を入力(画面1)
  2. 「他のユーザー」を選択(画面2)
  3. ユーザー名に「Administrator」、パスワードはなしでログオンする(画面3)
  4. パスワード変更のダイアログボックスで「OK」をクリック(画面4)
  5. パスワード変更(画面5)

画面1●Windows Server 2008共通のログイン画面。今後よく目にするはずだ

画面2●当初は登録ユーザーがないため、「他のユーザー」だけが表示される

画面3●Administratorのパスワードは登録されていないため、空欄のままよい

画面4●Administratorのパスワードの設定は、インストール完了後となった

画面5●パスワードを指定する。利用可能な文字種などは本文参照のこと

フルインストールの場合

 Server Coreの(1)から(3)のステップが、フルインストールでは自動的に実行される。つまり、(4)の画面がいきなり表示される。また、(5)のステップの画面では既存のパスワードを指定する部分が存在しない。

パスワードについての注意

 Windows Server 2008のパスワードは、以下の規則を満たす必要がある。

  • 6文字以上
  • 英大文字、英小文字、数字、記号の4種類中、3種類を含む
  • ユーザー名と同じパスワードは禁止

 またWindows Server 2008では、管理者パスワードにも42日の有効期限が設定される。必要なら、管理ツールの「コンピュータの管理」を起動し、ユーザーのプロパティで「無期限パスワード」を有効にする。後述する「サーバーマネージャ」を使ってもよいだろう。

初期設定の方法

 パスワードを設定して、Windows Serverにログオンしたら、TCP/IPの構成やコンピュータ名の構成などの初期設定を行なう。これらの作業も、Windows Server 2003ではインストール中に設定したが、Windows Server 2008ではインストール後に行なうよう変更されている。

 フルインストールの場合、管理者がログオンすると「初期構成タスク」が起動する(画面6)。「初期構成タスク」には、必要な作業が一覧表としてリンクが表示されるので、そこから選べばよい。一方、Server Coreでは一覧がないため、管理者が設定する必要がある。

画面6●ログオンすると表示される「初期構成タスク」

タイムゾーン

 日本語版Windows Server 2008のタイムゾーンの既定値は日本である。特に変更の必要がなければそのままにしておく。Server Coreの場合は、「control timedate.cp」コマンドを実行する。この設定はServer CoreでもGUI(コントロールパネル)で構成する。

ネットワーク

 ネットワークインターフェイスの構成を行なう。「ネットワークの構成」をクリックすると、ネットワーク接続の管理画面が表示されるので、そこからネットワークインターフェイス(通常は「ローカル エリア接続」)のプロパティでTCP/IPパラメータを構成する。

 一方、Server Coreの場合はコマンドを実行する必要がある。リスト1は、IPアドレスが192.168.1.197、サブネットマスクが24ビット、デフォルトゲートウェイとDNSサーバが192.168.1.1の場合の例である。

リスト1●Server Coreでのネットワーク設定コマンド

コンピュータ名

 コンピュータ名はランダムに設定されるので、インストール後に必ず変更する。初期構成タスクの「コンピュータ名とドメインの入力」を実行して表示されるのは、「コントロールパネル」の「システム」で表示される項目と同じだ。ここでActive Directoryドメインに参加することもできる

 Server Coreの場合はコマンドを実行する。リスト2は、サーバ名「Core」として構成する場合の例である。なお、リスト2にある「.(ピリオド)」は、現在のコンピュータ名の代わりに使用できる特殊なIDである。

リスト2●Server Coreでのコンピュータ名の設定

 なお、/rebootを付けない場合は、自動的に再起動しないので、手動で再起動する必要がある。再起動のコマンドは「shutdown /r /t 20」だ。「/r」は再起動オプションで、「/s」だとシャットダウンになる。また「/t」はタイムアウトを表わす。ここでは20秒間待って再起動が実行される。

サーバの更新

 必要なら「自動更新とフィードバックを有効にする」を選んで、将来必要となる更新プログラムの自動インストールを構成する。また、「更新プログラムのダウンロードとインストール」を選べば、現在提供されている更新プログラムをインストールできる。基本的な初期設定は以上である。

(次ページ、「サーバを管理する」に続く)


 

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