Intelチップセットの歴史 その5
次世代のIntel 6シリーズはDMIを高速化しUSB 3.0対応?
2010年01月19日 12時00分更新
Intel 6シリーズでチップセットも45nmの新プロセスに?
しかしこのままでは、USB 3.0やらSATA Rev.3といった高速なインターフェースは、いつまでたっても統合できない。さすがに130nmプロセスでは、USB 3.0のPHY/MACをともに組み込むのは、ダイサイズや性能的に困難だ。そもそも無理に統合しても、DMIがボトルネックになって性能が出ないことになる。そこでICHの微細化をあわてて進めることになった。
インテルによれば、Intel 5シリーズは65nmプロセスを使って製造しているそうで、久々にICHが微細化されたことになる。さらにIntel 6シリーズでは、本命の45nmプロセスに移行するもようだ。元々インテルは、45nm世代でさまざまなSoCを製造することを計画していた。それにあわせてSoC向けの「P1266.8」と呼ばれる製造プロセスを開発しており、これを使って製造されるものと想像される。
そんなわけで、次世代の本命チップセットはIntel 6シリーズなのであるが、それに先立ち、この機能を積んだICHとX58を組み合わせたものがX68として登場する、というのが専らの噂である。一応サーバー向けには引き続きICHが必要なので、このプランには一定の根拠がある。それどころか、P65(後述)をそのままICH扱いして、X68と接続する可能性すらある。
もっとも、X58はそもそもPCI Express Gen2を36レーン出せるので、「ディスクリートGPU用の16×2レーン分を除いた残りを、SATA 600やUSB 3.0コントローラーとつなげば済む」という話もある。本当にX68が新しいICHを接続するのかは現状はっきりしていない。
本命となるのは、やはり2011年になると思われるSandy Bridgeのタイミングであろう。ここではIntel 6シリーズが投入されるが、これは45nmのP1266.8を使い、今度こそUSB 3.0やSATA 600対応のコントローラーを搭載するものになると思われる。これにあわせてPCI Expressも、真のGen2対応になるものと思われる。ナンバリングは、従来の例から考えれば「P65/H65/Q65」といったあたりになると思うが、確証はない。
そのほかの機能は、大きく変わらないようだ。またPCI Express 3.0の実装は2012年にずれ込むと思われ、Intel 6シリーズはまだ未対応となると思われる。恐らく一番最初は、X68の後継となるチップセットでまず実装、というあたりではなかろうか。
今回のまとめ
・2008年11月に、NehalemベースのCore i7に合わせて、Intel 5シリーズ最初の「X58」が登場。その後2009年9月に「P55」、2010年1月に「H57/H55/Q57」が登場した。
・P55のPCHは、ICH10の小改良に止まる。H57などのPCHには、新たに映像出力用のバス「FDI」が追加された。
・次世代のIntel 6シリーズでは、DMIの高速化が導入されると予想される。早ければ、2010年第2四半期に予定されるハイエンド向け「X68」で、DMI 2.0に対応したICH11が導入される可能性がある。
・2011年のIntel 6シリーズでは、DMI 2.0、USB 3.0、SATA 600など、最新のインターフェースへの対応が盛り込まれる。これはチップセットの製造が、45nm世代の新プロセスに移行することで実現される。
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