環境への自動調整に加え、ユーザーの好みまでも反映できる
昨年発売のAQUOSは、画質・音質だけでなく、ネットワーク機能の強化なども大幅に進化しているが、それはLX1シリーズも同様だ。自動画質調整は他のモデルでも採用されているが、LX1ではそれを一歩推し進めた「好画質センサー」を搭載した。
これはカラーセンサーによって部屋の明るさや照明の種類を判別し、さらに視聴している番組のジャンル、映像素材がビデオかフィルムかを判別して最適な画質に調整する機能に、簡単な質問に答えるだけで好みの画質を選べる機能を盛り込んだもの。
初めて電源を入れたとき、初期設定に「お好み画質・音質設定」が含まれており、ここでユーザーが好ましいと思える画質・音質を設定できる。「お好み画質」では、映画/スポーツ/ビデオの3種類でそれぞれ3つの映像から好ましい画質を選んでいく。
「お好み音質」も同様で、低音/高音のレベル調整や音楽再生時のバランスなどを5つの項目から選べる。画質調整や音質調整をいちいち行なうのは面倒だという人でも、これならば手軽に調整することができるだろう。この「お好み画質・音質設定」は、画質モードを「ぴったりセレクト」にすることで反映される。室内の環境やコンテンツに合わせた自動画質調整も「ぴったりセレクト」で行なえるので、基本的には画質・音質モードは「ぴったりセレクト」にしておけば、普段は特に画質・音質調整は不要になる。
このほか、画質調整では、倍速表示での残像感低減効果も調整できる。標準的な「QS駆動」(120Hz表示)のほか、動画補間を行なう「アドバンス」には「標準」と「強」に加えて「スキャン」が追加されている。これは、LEDバックライトならではのもので、コマとコマの表示の切り替え時にLEDバックライトもわずかな時間だけ消灯させる。これにより残像感をより低減することができる。「スキャン」を選ぶと、動きの速い動画で感じる映像のぼやけ感がなくなり、すっきりと見やすくなる。
また、音質調整では、番組本編とCMの音量差などを抑え、深夜に急な大音量が出て周囲に迷惑をかける心配を減らせる「オートボリューム」も備える。
こうした設定や裏番組の確認などは、従来モデルでも好評な「モーションガイド」を採用し、十分なサイズの画面で放送を視聴しながら行なえる。筆者のように頻繁に設定をいじることが多い人にはとても有効な機能だ。操作の反応も良好で、気軽に使えるのがありがたい。