天板とパームレストはヘアライン仕上げのアルミ
USBは左右に4つも装備
さて次に、ボディー全体を見てみよう。dm3aは俗に言う「13型ワイドディスプレー搭載ノート」である。海外の水準でいえば十分「モバイル」だが、日本の基準からいえば少々大柄だ。しかも、軽量化を目指した機種でもなく、重量は約1.9kgある。だから、「モバイル」を重視してこの製品を選ぶのはお勧めできない。
だが、「だから魅力がない」かというと、そういうわけでもないのである。第一の理由はやはり価格だ。dm3aの予想実売価格は9万円前後。おおむねCULVノートと同じくらいの価格帯である。CULVノートはよりモバイル向けであるのに対し、こちらはむしろ「スリムな一般向けノート」といった趣。すでに述べたように、十分な性能のHD動画再生支援機能もあり、そういった観点で見れば魅力的なスペックといえる。
HPはdm3シリーズを「フルメタル・ノート」と言っており、金属の質感を重視した製品と位置づけている。確かに、ボディの天板やキーボード面はヘアライン仕上げのアルミになっており、とても9万円の製品とは思えない高級感がある。おそらくはその分重くなっていると思われるが、このあたりは「どこを重視するか」という考え方の違いだろう。
キーボードは、もう完全に定着した感のあるアイソレーション・タイプ。少々打鍵音が大きめで、ペタペタした打ち心地ではあるが、サイズが大きいこともあってかなり打ちやすい。13型ワイドなのだから、ある意味当然なのだが。
タッチパッドは、金属の質感に合わせるためか、全面メッキ仕上げ。これは正直、あまり使いやすいとは思わなかった。メッキ仕上げのせいか、指の滑りに違和感があり、慣れが必要だと感じたためだ。また、スクロールなどのためにマルチタッチ対応となっているが、あまり操作感はよくない。過大な期待は禁物である。
ユーザーインターフェース関係は、すべて左右に振り分けられている。左に2つ、右に2つと4つものUSB端子を備えているのも見逃せない。とはいえこちらは、4つ周辺機器をつなぐためというよりは、左右どちらにもマウスや周辺機器を配置できる、という点を評価すべきだ。
最近は増えたが、この製品もアナログRGB端子に加え、HDMI端子を搭載している。それならやはり、付属の光学ドライブはDVDではなくブルーレイにしてもらいたかった気がするが、「9万円」という価格が優先だった、ということなのだろう。
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