7月8日、東京ビッグサイトにて「第20回 国際文具・紙製品展」(International Stationery Office Products Fair Tokyo:ISOT)が開催された。アジア最大の文具・紙製品の商談会というだけあって、主にディーラーや小売業を対象としているが、もちろんパーソナルやオフィス向けの各種新製品、各社の主力製品も多く見られ、文具の最新事情を知るには絶好の機会となる。ここでは、会場で目に付いた新製品や注目の製品を紹介していこう。
普通のホッチキスと変わらぬサイズで
最大40枚を綴じられる「Vaimo11 FLAT」
最近の文具で革新的なアイテムといえばマックスの「Vaimo11 FLAT」。ここ10年くらい、ホッチキス(ステープラー)は一度に綴じられる枚数をいかに多くするかで各社が激しい競争を繰り広げ、20枚→25枚→30枚と増やしてきた。だが、Vaimo11は一気に最大40枚を実現したのが特徴だ。
といってもこれ、オフィスなどで一般的な10号針ではなく、新たに「11号」と呼ばれる10号針と同じ太さながらやや幅と高さのある針を使うもの。片手で軽く握るだけで、それほど力を入れることなしに40枚を一度に綴じられるのでかなり快適だ。
たいていのオフィスには中~大型のホッチキスが1フロアに1台くらい常備されていて、大量の資料はこちらで綴じるというケースも多いだろうが、普通の小型ホッチキスと変わらない大きさで、机の中に常に入れておけるため、紙資料を多く必要とするオフィスにはぜひ揃えておきたい文具だろう。
うっかりキャップを無くすマーカーも
これなら無駄になりまペン!?
シャチハタの「アートライン 乾きまペン」もかなり注目したい。油性マーカー(いわゆるマジック)なのだが、ペン先を付け忘れても2週間ペン先が乾かず筆記可能というもの。
従来から販売されている「アートライン潤芯」というホワイトボード用マーカーを改良し、なんにでも書ける汎用マーカーとした。実のところペン先が乾かないのではなく、特殊インクがペン先で乾燥して表面に皮膜を作り、次に書き始めると皮膜が破れて中からインクが流れ出るという構造だ。ペン先やインクは交換補充も可能。
インクが切れる前に(乾いて)書けなくなるのはいつものこと、というマーカーの利用シーンにおいて、かなり実用的な1本に違いない。
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シャチハタといえばもちろん印鑑・スタンプが有名だが、最新モデルともなるとかなり凝っていて感心させられる。「データネームEX」は細身のボディながら日付も打てる印鑑。
かなりスリムな本体にもかかわらず、日付変更のためのダイヤルはリューズ式なので設定時にも朱が指に付かず、現在の日付を見やすいようにルーペも内蔵(キャップ部にレンズを装備)するなど、非常に芸の細かい一品だ。
次ページ、ゼブラのデジタル文具に感心する。
