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【Macworld 2007 Vol.9】Mac版の独自機能も! 米マイクロソフトが語る『Office 2008』

2007年01月12日 22時27分更新

文● ITジャーナリスト 林信行

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Office 2008には、いくつかMacファースト、Macオンリーのフィーチャー(Windows版Officeに先んじて、Mac版に独占搭載している機能)を用意している。

まず1つめはPublishing Layout View機能。新しいMicrosoft Wordが備えており、複雑なレイアウトの文書作成を手助けしてくれる。

例えば、図版のまわりをテキストが回り込む3段組みのような複雑なスタイルの文章はこれまでのWordでも作成できたが、完成までに煩雑な作業や面倒な操作が伴った。

しかし、Publishing Layout View機能の追加で、ドラッグ&ドロップ操作で簡単に写真や図を追加したり、テキストボックスを再配置して、その中に文章を流し込むことができる。異なるページ間にテキストボックスを配置し、その中にひと続きの文章を流し込むことも可能だ。

WordにちょっとしたDTPソフトの機能、それも多彩で操作性も考慮されたものが搭載されたと考えてもらうと分かりやすいかもしれない。

Publishing Layout View
Publishing Layout Viewwを使えば、これまでDTPソフトなどを使わないと作成が難しかった複雑なレイアウトの書類も手軽に作れる

これはMac版のOfficeにしかない“Macファースト、Macオンリー”の機能だが、作成した書類はWindows版Officeでも開くことが可能で、開いた場合はMacの画面上とまったく同じレイアウトが再現されるという。

つまりWindows版Officeのユーザーが、かなり苦労しながら作った見栄えのいいレイアウトの書類を、Macユーザーは難なく簡単に作れてしまう、ということでもある。


ウィジェットではない単独アプリ『My Day』

Macファースト、Macオンリー機能の2番目は『My Day』と呼ばれるアプリケーションだ。これはEntourageに登録した予定やTo Doリストの内容を、1日単位で一覧表示してくれる。

my day
画面の右上にあるウィンドウが『MyDay』。Entourageに登録した予定やTo Do項目を表示したり、逆にMy Dayから予定やTo Doの完了設定、項目の追加することも可能だ

My Dayの側でTo Doリストの項目をチェックし“完了”と指示すると、その内容は自動的にEntourageにも反映される。

このような情報参照のアプリケーションは、Mac OS XにおいてDashboardウィジェットの形で提供されることが多い。しかし米マイクロソフトが大勢のユーザーの生の声を調査したところ、多くのユーザーは予定やTo Doの情報を、現在使っているほかのアプリケーションと同時に利用したがっていることがわかったという。

Dashboardは専用画面を呼び出して、アプリケーションを使い終わると画面を隠すという利用スタイルなので、デスクトップに常駐できず、他のアプリケーションと同時に使えないのだ。


関数を学ばず、楽に財務管理

Macファースト、Macオンリー機能の3つ目は、一般的な財務管理を行なう“Ledger Sheets”機能。

Excelでは、今日でもセルに関数などを埋め込むことで、口座の残高確認や投資ポートフォリオの管理、小切手口座の残高管理といった財務管理を行なえる。しかし、今日のパソコンユーザーの多くは自分で関数などを書くことができない。

そこでマイクロソフトでは、一般ユーザーにも役立つ財務管理用のワークシートをあらかじめ数種類用意する方針を取った。これらのシートを使い、書式に従って出費額や購入製品といった情報を入力するだけで、自動的に求めている財務情報が計算され表示される。

LedgerSheet
Ledger Sheetsは、一般的な財務関係の書類テンプレート。通常の書類と違うのは関数などもあらかじめ埋め込まれていること。難しい関数機能を勉強したくない人には至って便利

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