意外に剛性感があってサクサク動く
端末のデキも想像以上によかった。ポップなnico.に比べnineはシック。イイ歳したオトナが持ってもおかしくないデザインなのがナイスだ。
端末が自立するほど、まっすぐなデザインが特徴的。 |
ボディーはプラスチッキーで直線を強調したデザインとなっている。ジーンズのヒップポケットに放り込んでおくと実際は折れてしまうのでは?と心配なぐらい薄い(11.5mm)が、作りは意外とカッチリしていてキーを押した際にミシミシ言うような不安感はない。むしろ、表面に凹凸加工がないので手からスルっと落としてしまわないように、大ぶりなストラップを付けるなど気を配った方がイイ。
真横からnineを見たところ。ボタンによる凹凸がまったくないのがわかる。左側面にはUSBポートを、右側面にはキーロックスイッチを備える。ただ、USBはパソコンと接続してのデータのやり取りやなどに利用し、本機をモデムとしては利用できない。 |
CPUに英ARM社製の“ARM9”を搭載していることもあってか、操作レスポンスは激速で、懸念されていたもっさり感はこれっぽっちも見られなかった。また、新規参入メーカーにありがちな作り込みの甘さや、 “小慣れてない感”も個人的にはほとんど感じられない。ただ、ウェブ閲覧に関しては、操作感はキビキビしていて悪くないものの、2インチ液晶ディスプレー (QVGA表示)の画面でのフルブラウザーは、要素が縦画面に伸びてしまい、見辛い印象を受けた。
違和感があるとすれば、着信履歴の表示がカーソルキーの左/右ではなく、上/下を押すようになっていることと、カーソルキーが本体にややくぼんでいて、筆者(成人男性)の親指では押しにくかったことぐらいだ。このあたりは使用時に気をつければ済むことだし、慣れの問題もあるので、さほど神経質になる必要はないだろう。ちなみにカーソルキーの左/右はアドレス帳の表示に使用する(キー割り当ての変更はできない)。
むしろ、数字キー→所定のキーの順に押すことでアラームなどをカンタンに呼び出せる実用的なショートカットキーなどが便利だなァと感じた。
数字キーで鳴らしたい時刻(午後 11時半なら2330)を入力してから、メールキーを押すとその時刻で1パターン鳴らせる“簡単アラーム”や、60分までの時間(15分なら15)を入力したあとWebキーで“タイマー”などを呼び出せるのが便利。 |
待ち受け画面で十字キーの右上にあるアプリケーションボタン(右ソフトキー)を押せば、よく使う機能を登録しておける“パーソナルメニュー”が呼び出せる。パーソナルメニューには最大9個まで機能を登録できる。パーソナルメニューに登録可能な機能(各種設定やメール/アドレス帳/アクセサリなど)の画面右下には“パーソナル”と表示されるので、登録したい項目を表示して“パーソナル(右ソフトキー)”を押すと追加できる。
よく使う機能をすぐ出せるように設定できる“パーソナル”。登録した機能は、待ち受け画面時に右ソフトキーを押せば呼び出せる。 |
要望があるとすれば、待受画面以外でも本体右側面にあるキーロックスイッチでロックがかかるようにしてほしいのと、待受画面で通話終了ボタンを押すと液晶ディスプレーの表示が消えるのだが、キーロックをすると消えていた液晶のバックライトがついてしまう点、ACアダプターと充電台を分離可能なタイプにしてほしいといったあたりだ。
ともあれ、ケータイとしての基本機能を押さえているという意味では、人間でいえば“人として何が大事か、そのことをちゃんと教わって育ってきた”匂いのするnine。余計な機能はいらんから、とにかくコンパクトな端末を!という人のメインケータイとしてもいいが、W-SIM端末を“2台(あるいはそれ以上)持ち”しているウィルコムユーザーのサブケータイとして“大吉”の端末である気がする。
9(nine)の主なスペック | |
製品名 | 9(nine) |
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ディスプレー | メイン:2.0インチTFT液晶パネル(240×320ドット、26万色表示) サブ:―― |
カメラ | ―― |
本体メモリー | データフォルダー約1.5MB/メール約2MB |
外部メモリー | ―― |
電話帳容量 | 700件(1件につき3電番) |
連続通話時間 | 約330分 |
連続待受時間 | 約500時間 |
本体サイズ/重さ | 幅40×厚み11.5×高さ124mm/67g(W-SIM除く) |
本体カラー | ブラック、ホワイト |