ヤマハ(株)は10日、シンセサイザー『MM6』とミキシングコンソール“MGシリーズ”を発表した。同日渋谷のARTで記者向けの説明会が開催され、現地時間の17日に米国ロサンゼルスで開催される世界最大規模の楽器ショー“NAMM Show”に同社が出品予定の製品として、『MM6』と“MGシリーズ”のほか、シンセサイザー“MOTIF XS”などが紹介された。
『MM6』 |
『MM6』は“カンタン・楽しい・カッコいい”をコンセプトにした入門者向けの61鍵シンセサイザー。鍵盤を押すと自動的にフレーズを再生する“アルペジエーター機能”や、さまざまな音楽ジャンルのリズムやベースなどの伴奏パターンを再生する“バッキングパターン”が搭載されており、鍵盤の演奏経験がなくても、比較的容易に音楽製作が行なえるのが特徴。音質も重視されており、同社の上級機種である“MOTIF”シリーズのウェーブ音源が移植されている。本体サイズは幅948.5×奥行き374.2×高さ122.8mm、本体重量が5kgと同社従来品に比べ軽量となっている。発売は25日の予定。価格はオープン。編集部による予想販売価格は5万円後半。
『MG102C』 | 『MG124CX』 |
“MGシリーズ”は低価格帯のアナログ・ミキシングコンソール。現在までに8モデルが発売されているが、今回ラインアップを一新し、10chモデルの『MG102C』、8chモデルの『MG82CX』、12chモデルの『MG124C』『MG124CX』の4モデルとなった。同シリーズは低価格帯モデルながら音質を重視した設計がされており、マイク入力端子に業務用で定評のあるリヒテンシュタイン公国のノイトリック社製コネクターを採用し、マイク入力回路にはコンプレッサー機能も追加されているのが特徴。『MG82CX』『MG124CX』には16タイプのデジタルエフェクト機能も搭載されている。発売は2月の予定。価格は『MG102C』の2万790円から。
『MOTIF XS』 |
“MOTIF XS”は同社のシンセサイザー“MOTIF ES”の後継機種。ラインアップは61鍵の『MOTIF XS6』、76鍵の『MOTIF XS7』、88鍵の『MOTIF XS8』の3モデルからなる。前機種に比べ容量が約2倍となる355MBのウェーブ音源を搭載し、ビンテージのEQ、コンプレッサー、フェイザーなどのエフェクターのアナログ回路をシミュレートした“VCMエフェクター”を内蔵するのが特徴。解像度が320×240ドットの5.7インチカラー液晶ディスプレーや、8本のスライダーと8個のノブを搭載しており、操作性も向上しているという。発売日、価格ともに未定。
『VOCALOID2』動作画面 |
併せて、同社が技術開発を行ない、国内外のライセンシーから発売が予定されている歌声合成ソフト『VOCALOID2』も紹介された。『VOCALOID』はあらかじめパソコンに歌詞とメロディーを入力することで、歌声を合成するソフト。新バージョンの『VOCALOID2』では、あらかじめ入力しておいた歌詞を基に、音楽用キーボードでリアルタイムに歌声を“演奏できる”機能が追加されたほか、より自然な合成音が得られるという新エンジンも搭載されている。対応OSはWindows XP Professional/Home Edition。発売日、価格ともに未定。