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ブロードコム、携帯機器に最適化した超低消費電力の無線LANチップを発表

2006年10月27日 15時58分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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ブロードコムジャパン(株)は27日、都内・同社会議室に報道関係者を集め、携帯機器に最適化した超低消費電力の無線LANチップ『BCM4326』と『BCM4328』を発表した。

チップ
802.11b/gをサポートする『BCM4326』と、802.11a/b/gをサポートする『BCM4328』

BCM4326は、IEEE 802.11b/gをサポートするシングルバンドの無線LANチップで、BCM4328は、IEEE 802.11a/b/gをサポートするデュアルバンドの無線LANチップとなる。連続待受時間500時間以上を達成した超低消費電力と、同社のブロードレンジテクノロジーを利用し、受信可能範囲が拡大されているのが特徴だ。

同社では、無線LANチップそのものだけの販売ではなく、システム全体を含めた無線LANソリューションとして提供しており、同社の実証済みのBluetooth、VoIP、マルチメディア・プロセッサー、FM無線などと組み合わせたソリューションも可能。そのほか、USB 2.0やSDIO、SPIといったインターフェースにも対応する。

同社によると、すでにサンプル出荷が開始されており、実際に搭載された製品が登場するのは2007年第1四半期から第2四半期頃という。

発表会には米ブロードコム社 WLAN事業部事業開発ディレクターのクリント・ブラウン(Clint Brown)氏らが出席し、同社の無線LAN事業に関する説明などを行なった。

ブラウン氏
WLAN事業部事業開発ディレクターのクリント・ブラウン氏

ブラウン氏は同社の無線LAN事業での日本での展開に関して、「日本では、任天堂、バッファロー、ニコン、ブラザー工業などに無線LANソリューションを提供しているが、新たにセイコーエプソンのプリンターにも無線LANが搭載される。これはチップのみではなく、プリンター内のアンテナ位置など、受信感度の調整なども含めたソリューションとして提供している」と述べた。

また、現在標準化が進められている次世代無線規格のIEEE 802.11nと今回新発表したBCM4326/4328との関連性に関して、「11nは、パソコンやルーターなどに搭載されて高速なスループットを目指し、低消費電力は求められていないが、BCM4326/4328は主に携帯機器に搭載される目的で、低消費電力、広範囲な受信が求められている。1、2年先は分からないが、現在のトレンドでは自然とこの方向に進んでいく」と述べた。

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