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日本のオンライン詐欺被害総額は1304億円――BBAが調査結果を発表

2006年09月27日 16時42分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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有限責任中間法人ブロードバンド推進協議会(BBA)は27日、東京・大手町のアーバンネット大手町ビル内LEVEL XXI(東京會舘)にプレス関係者を集め、日本でのオンライン詐欺被害の状況についての調査結果を発表した。日本でのインターネット利用人口7270万人のうち4.7%が何らかのオンライン被害に遭っており、被害総額は1304億円(累計)。最も多いオークション詐欺被害を除いても485億円に上るという。

野々下幸治氏
BBAセキュリティ専門部会部会長を務める、ウェブルート・ソフトウェア(株)のテクニカルサポートディレクターの野々下幸治氏

発表会にはBBAセキュリティ専門部会部会長を務める、ウェブルート・ソフトウェア(株)のテクニカルサポートディレクターの野々下幸治氏と、調査結果を監修した千葉大学教授の阪田史郎氏が出席した。

阪田史郎氏
千葉大学教授の阪田史郎氏

調査はインターネットのアンケートによる一次調査と、一次調査で被害に遭ったと申し出た方への追跡調査(二次調査)の結果をまとめたもので、いずれもYahoo!リサーチモニターの参加者(全国)を対象に行なったもの。調査日は今年7月11日~13日(一次調査)と7月21日~24日(二次調査)、有効回答数は一次調査が1140、二次調査は479となる。

セキュリティー対策の状況は、アンチウイルスソフトを導入している方が全体で65.3%(男性77.8、女性52.8%)と高いのに対し、アンチスパイウェアソフトやファイアウォールはそれぞれ28.9%、35.7%と下がり、アンチスパムソフトやURLフィルタリングソフト、アンチフィッシングソフトは13.1%、7.0%、6.3%とかなり低い現状が分かる。さらに、無線LAN通信の暗号化を行なっているという方は11.6%にとどまる。一般的な認識として、アンチウイルスソフトさえ入れていれば安全・安心という考え方が広まってしまっているようだ。

セキュリティー対策の状況は、アンチウイルスソフトを導入している方が全体で65.3%(男性77.8、女性52.8%)と高いのに対し、アンチスパイウェアソフトやファイアウォールはそれぞれ28.9%、35.7%と下がり、アンチスパムソフトやURLフィルタリングソフト、アンチフィッシングソフトは13.1%、7.0%、6.3%とかなり低い現状が分かる。さらに、無線LAN通信の暗号化を行なっているという方は11.6%にとどまる。一般的な認識として、アンチウイルスソフトさえ入れていれば安全・安心という考え方が広まってしまっているようだ。

米国と日本のセキュリティー対策の違い
米国と日本のセキュリティー対策の違い。赤い棒が米国

野々下氏が同社(ウェブルート)の調査結果で米国と日本のセキュリティーに関する意識の比較を補足したところによると、アンチウイルス/アンチスパイウェア/ファイアーウォール/アンチスパムともに米国の方が高く、技術的な対策が米国よりかなり遅れていると指摘した。

その一方で、金銭取引を伴うネットバンキングやオークション、コマースサイトなどの利用経験は半数以上がありと答えており、正しいセキュリティー対策の知識を啓蒙する必要性が高いことを示した。

年代別の被害状況
年代別の被害状況。ワンクリック請求詐欺について、緑色(15~19歳)が突出して多いのが分かる

二次調査の結果を踏まえたオンライン詐欺の実態については、オークション詐欺の被害が最も多く被害者全体の46.1%に上る。次いでワンクリック請求詐欺が28.9%、不正請求メールが17.5%、フィッシング詐欺が7.2%などとなる。ただし、フィッシング詐欺などは本人が気づく(パスワードやカード番号の流出後の不正利用などの被害が発覚する)のに時間がかかるため、被害実態はこれより多いことが考えられる。

ワンクリック詐欺には年齢別に特徴が見られ、特に15~19歳の若年層が59.5%と突出して多いことが分かる。さらに、この世代では2回以上ワンクリック詐欺に引っかかってしまうことが多い(約50%)。これは、ワンクリック詐欺に遭った場合でも、そのサイトがアダルトサイトなど人に言いづらいケースが多く被害を誰にも相談できずに隠そうとした結果ではないか、と野々下氏は分析する。

一方、30代では72.4%がワンクリック請求詐欺に対して1円も支払わないと答えている。これは雑誌やTVの報道などで実態が告知されていることから、ある程度知識を持っているためだと指摘。ワンクリック請求詐欺は相手に支払わないことで実質的な被害をゼロにできること、また支払わないことで詐欺自体の数が減少することが見込まれること、などを強調し、引き続き幅広い啓蒙活動を推進する必要があると説明した。

オンライン詐欺被害の実害金額は以下の通り。

カード番号盗難
9万3765円
オークション
5万124円
フィッシング
2万7389円
不正請求メール
2万5134円
ワンクリック
1万5373円


会見後のQ&Aで、一番有効な対策は? との問いに対して、野々下氏は、「まず知ってもらうこと。こういう詐欺が存在することを知ることが一番で、次いでセキュリティー対策を自分で行なう。スパイウェア対策ソフトを入れる、などです」と答えた。法制度の必要性についても千葉氏がコメントし、「今すぐには具体的な考えはないが、政府の中にもセキュリティー対策のプロジェクトが複数存在する。現時点でオンライン詐欺に絞ったものはないが、被害実態を精査して、リアルの世界であった“オレオレ詐欺”“振り込め詐欺”に対する立法化のような法整備を進めたい」と述べた。野々下氏も補足して、「(日本では)現時点では詐欺サイトが存在するだけでは取り締まれない。被害があって、被害者が告発して初めて事件になる。一方、米国ではプライバシー対策が進んでおり、州によっては個人に代わって州が相手(詐欺サイト)を訴えるケースも出ている。そうした事例や実情を米国からゲストを招いて報告する機会を設けたい」と語った。

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