Windows Vista日本語版の懸念事項のひとつは解消されるのか?
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会見でプレゼンテーションを行なった小林一彦専務 |
日本電気(株)取締役執行役員専務の小林一彦氏は、24日に都内で行なわれた米マイクロソフト社との記者会見で、地上デジタル放送対応など、Windows Vistaに搭載予定のテレビ関連機能の強化に対して、NECが積極的にマイクロソフトと協業していくと話した。
Windows Vistaには、“Windows Media Center”(10フィートGUI)と呼ばれるリモコン操作用のアプリケーションが搭載される予定だが、放送に関しては国内特有の事情も多く、不透明な部分がある。すでに国内のパソコンの多くは、デジタル放送への対応を済ませているが、Windows XP Media Ceneter Editionでは依然としてアナログ放送への対応のみだ。それがWindows Vistaでどうなるかは明らかになっていない。
NECは、4月に発表した2006年夏モデルで、Windows XP Media Center Edition搭載モデルを大幅に拡充した。デジタル放送に関しては、Windows MCE標準とは異なるテレビ視聴ソフトを10フィートGUIから呼び出せる仕組みとし、独自にカスタマイズしたリモコンや番組表の提供も行なっている。Windows VistaのWindows Media Centerは、こうしたNECの技術を取り込んでくる可能性もある。
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Windows MCEに対するNECの取り組み |
しかしながら、10フィートGUI上で地上デジタル放送を視聴するのが標準機能になるのか、またその実現がWindows Vista以降になるのか、現行OSから可能になるのかなどの詳細に関しては明らかになっていない。それは、テレビの表示品質や、EPG画面のレイアウトなど、国内の事情に合わせた機能のカスタマイズに関しても同様である。
日本国内の視点から見ると、Windows XP Media Center Editionのテレビ視聴機能には不十分と感じる要素が多々ある。発売までの期間に、それがどの程度解消されていくのか、またそれに対してNECがどういった役割を果たせるかには、注目したい。
