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アナログ・デバイセズ、車載機器に適したフラッシュメモリー内蔵型“Blackfin”プロセッサーなど4製品を発表

2006年05月23日 15時27分更新

文● 編集部 小西利明

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パッケージ内に最大1MBのフラッシュメモリーを内蔵した車載機器向けプロセッサー“Blackfin”『ADSP-BF539F』
パッケージ内に最大1MBのフラッシュメモリーを内蔵した車載機器向けプロセッサー“Blackfin”『ADSP-BF539F』

アナログ・デバイセズ(株)は23日、組み込み用途向けプロセッサー“Blackfin”シリーズの新製品として、512KB~1MBのフラッシュメモリーをパッケージ内に内蔵したプロセッサー『ADSP-BF539F』『ADSP-BF538F』など、4製品のプロセッサーを発表した。

東京都内にて開かれた記者説明会で、同社ホリゾンタル・セグメント・グループ DSPアプリケーション・マーケティング・エンジニアの内木場晋吾氏は、同社のプロセッサー製品が単なるDSPではなく、デジタルビデオ/オーディオの処理をこなすパフォーマンスの高い“RISCマイコン+DSP”であるとし、特にBlackfinシリーズは車載機器など、さまざまな市場に対応できるとした。同社は2005年より車載機器向けデバイスに力を入れており、ADSP-BF539Fと『ADSP-BF539』は、車載機器に使われる光ネットワーク規格“MOST”(Media Oriented Systems Transport)に対応するシリアルインターフェースポートを内蔵したプロセッサーとなっている。同社のプロセッサーはスウェーデンのボルボ・カーズ(Volvo Cars)社にも採用されている。

アナログ・デバイセズ ホリゾンタル・セグメント・グループ DSPアプリケーション・マーケティング・エンジニアの内木場晋吾氏 車載機器でのBlackfinプロセッサーの使用例。マルチメディア機器やドライビングアシスタントなど、高速な処理性能が必要なシーンに適するとしている
アナログ・デバイセズ ホリゾンタル・セグメント・グループ DSPアプリケーション・マーケティング・エンジニアの内木場晋吾氏車載機器でのBlackfinプロセッサーの使用例。マルチメディア機器やドライビングアシスタントなど、高速な処理性能が必要なシーンに適するとしている

ADSP-BF539/539FとADSP-BF538/538Fはいずれも、同じアーキテクチャーで構成されたプロセッサーで、MOSTシリアルポートの有無や動作温度範囲の違い(538は85度までだが、539は105度まで)などが異なる点となっている。動作クロック周波数は500MHz。末尾にFが付く製品は、プロセッサーパッケージ内に米スパンション社製のNOR型フラッシュメモリーを、512KBまたは1MB内蔵している。内木場氏はフラッシュメモリーを内蔵した利点として、省スペース化や消費電力の低減、システム設計時の複雑さの軽減といった点を挙げている。

ADSP-BF538/538Fのブロックダイアグラム。ADSP-BF539/539FはこれにMOSTシリアルポートが追加されている
ADSP-BF538/538Fのブロックダイアグラム。ADSP-BF539/539FはこれにMOSTシリアルポートが追加されている

価格は、BF538が13.75ドル(約1526円)から、BF538Fの512KBフラッシュメモリー内蔵モデルが16.60ドル(約1843円)とされている(いずれも1万個受注時)。BF539/539Fシリーズの価格については非公開。

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