(株)日立製作所のワイヤレスインフォベンチャーカンパニーは26日、端末情報を自律的にネットワークなどに提供できる無線センサー“日立AirSense”を2006年1月に発売すると発表した。ポータブル型とリストバンド型をラインアップする。システム一式の価格は94万5000円。
“日立AirSense”(左がポータブル型、右が腕時計型) |
“日立AirSense”は、各種センサーで取得した情報を有線でなく無線によりネットワークなどに提供できるようにすることで、設置場所や装着部位などの自由度を高めたのが特徴。ポータブル型は、設置場所の電波環境に応じて最適な無線伝送ルートを形成する高信頼無線の技術が利用されており、建物の壁などに設置し、温度や湿度、振動などを検知することで、空調管理や地震対策、食品工場での衛生管理などに利用できるという。リストバンド型は腕時計型で、身に着けるだけで心拍数や脈拍を感知し、取得した情報を遠隔地に送信できるため、遠隔地に住む高齢者の健康状態の把握などに利用できる。センサーとマイコン、無線機能を1.5cm角の基板に集積することで、低消費電力化も図ったとしている。
製品構成は、ポータブル型が、ポータブルノード×4台、“センサネット”ルーター×2台、センサネットゲートウェイ×1台、モニターソフト一式で、腕時計型が、リストバンド型センサーノード×2台、センサーノード用外付け電池×2台、充電器×1台、センサネットゲートウェイ×1台、モニターソフト一式で、価格はそれぞれ94万5000円。
同社では今後、今回のモデルをベースにさまざまな業種で市場を開拓し、高機能/大規模システムにも対応する予定としている。