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シーラス・ロジック、携帯音楽機器向けのステレオコーデックと、8ch対応のホームシアター向けADコンバーターを発表

2005年08月02日 22時16分更新

文● 編集部 小林久

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シーラス・ロジック(株)は2日、都内で記者会見を開き、米国本社のシーラス・ロジック(Cirrus Logic)社が7月に発表した携帯型音楽プレーヤー向けコーデックIC『CS42L51』とホームシアター製品用のA/Dコンバーター『CS5368』を紹介した。会見は、7月22日に日本法人のトップ“ジャパン・カントリーマネージャー”の役職に就いた和田武雄(わだ たけお)氏のお披露目も兼ねており、オーディオ機器や計測器向けのアナログ/ミックスドシグナルICの分野に専念すると表明している同社の戦略に関しても説明された。

会見には和田氏のほか、米国本社から事業開発企画担当上級副社長のテリー・リーダー(Terry M. Leeder)氏が出席した。

和田氏 リーダー氏
シーラス・ロジック(株)ジャパン・カントリーマネージャーの和田武雄氏(左)と米シーラス・ロジック社の事業開発企画担当上級副社長のテリー・リーダー氏(右)

米シーラス・ロジックは5月に、DVD機器などに用いるデジタルビデオ集積回路の事業を米Magnum Semiconductor(マグナム・セミコンダクター)社に売却した。アナログ事業に専念する理由として、リーダー氏は「現実世界そのものがアナログであり必要不可欠である」「アナログ半導体の市場は400億ドル(約4兆4800億円)の規模があり、特に高性能なチップの市場が堅調に成長している」「アナログ事業を中核に据えた企業の多くが安定した財務と利益を確保している」「シーラス・ロジックはアナログ分野で多くの知的財産権を持ち、安定した地位を確保している」点などを挙げた。

シーラス・ロジック社のサポートする分野

リーダー氏は、注力分野のひとつであるオーディオ分野に関して「最近社内でよく使う表現に“オーディオはCOOL!”(復活しつつある)というのがある」と述べた。同氏は、iPodを始めとした“携帯型音楽プレーヤーの普及”や“XM Satellite”や“SIRIUS”といった“衛星デジタルラジオ放送の登場”が「オーディオを再び“COOL”にしている」と説明。「デジタルテレビやホームシアターなどで目に見えるのはビデオだが、感動(エモーション)はオーディオが生む」とし、家電機器でオーディオが不可欠である点も強調した。

CS42L51 ブロック図
CS42L51CS42L51のブロック図

携帯型音楽プレーヤーへの搭載を目的に開発したコーデックICの『CS42L51』は、マルチビットΔΣベースのA/DコンバーターとD/Aコンバーターのほか、3:1ステレオ入力マルチプレクサー、プログラマブルゲインアンプ、ステレオのマイク用プリアンプ、自動レベルコントロール機能、高音/低音のトーンコントロール、アナログアンプといった機能を内蔵している。

特徴は1.8Vの電圧で46mW(16Ω)と大きいヘッドホン出力が可能な点と、電源部からの逆起電流を防ぐDCブロッキングコンデンサーが不要である点。リーダー氏は「1.8Vの電圧で他社に比べて4倍程度の出力が可能」「巨大なコンデンサーを省略することで、省スペース化とコスト削減が行なえる」などとメリットを強調した。パッケージは32L-QFN(32Lead-Quad Flat No-Lead)で、1000個ロット時の単価は3.95ドル(約442円)。すでにサンプル出荷を開始しており、量産出荷は晩夏を予定。

市場予測 ブロック図
携帯音楽機器の市場予測CS53864DCのブロック図

一方、『CS53684DC』は、ハイエンドのホームシアター製品などをターゲットにしたA/Dコンバーターで、最大8チャンネルを1チップでサポートする。ステレオのA/Dコンバーターを複数使用する従来の方法に比べて省スペース化が可能だという。サンプリングレートは1つのデータストリームに対して最大192kHz。ダイナミックレンジは114dB、S/N比は-106dB(THD+N)、差動アーキテクチャーの採用によるノイズ除去機能を提供し、A/D変換とエイリアス除去フィルタリングが可能。

パッケージは48ピンのLQFP(LowProfile Quad Flat Pack)で、ピン互換で4チャンネルと6チャンネルの製品(CS5364、CS5366)も用意する。1000個ロット時の単価はCS53684が11.61ドル(約1300円)、CS5366が10.35ドル(約1159円)、CS5364が9.09ドル(約1018円)。サンプル出荷中。

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