このページの本文へ

マクデータ・ジャパン、米CNT買収後のワールドワイドでのビジネスプランを説明――合併後の売上高は6倍増と予測

2005年08月02日 20時18分更新

文● 編集部 小西利明

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
米マクデータ ワールドワイドマーケティング担当副社長のウェイン・モリス氏
米マクデータ ワールドワイドマーケティング担当上級副社長のウェイン・モリス氏

米マクデータ社の日本法人であるマクデータ・ジャパン(株)は2日、記者発表会を開催し、去る6月2日完了した米Computer Network Technology Corporation社(CNT)買収後のワールドワイドでのビジネス展開について、マクデータ ワールドワイドマーケティング担当上級副社長のウェイン・モリス(Wayne Morris)氏による説明を行なった。

マクデータはストレージネットワーク技術に基づいた、SAN(Storage Area Network)製品やサービスを手がける企業であり、「世界中のデータの3分の2は、マクデータのストレージやネットワークを通っている」(モリス氏)という。光ファイバーによるインターフェース仕様“FICON(FIbre CONnection)”に基づいたファイバーチャネル製品などを主力商品としている。一方のCNT社は、エンタープライズ分野でのネットワークやストレージソリューション、サービスやコンサルティングなどを手がける。両社のシステムやサービスはエンタープライズネットワークの一環として同時に導入されることも多く、両社の統合により、ストレージネットワークに関するハードウェアからサービスまでを単一のベンダーで供給することが可能になる。モリス氏は「マクデータのSANにおけるルーティングやセキュリティー、管理能力と、CNTのプロフェッショナルサービスや保守サポートといった強みを融合化させていく」と述べた。管理ソリューションなども、同社製品を通じて共通化されたインターフェースを導入し、一元管理を実現するとしている。

買収合併後の製品セグメント。右側は旧CNTの製品
買収合併後の製品セグメント。右側は旧CNTの製品
マクデータが提唱する“グローバル エンタープライズ データ インフラストラクチャー”の概念を、同社の製品で構成したシステム例。複数のデータセンター内のストレージやスイッチ、センターや支社を結ぶネットワーク機器とサービスを提供する
マクデータが提唱する“グローバル エンタープライズ データ インフラストラクチャー”の概念を、同社の製品で構成したシステム例。複数のデータセンター内のストレージやスイッチ、センターや支社を結ぶネットワーク機器とサービスを提供する

両社合計での事業規模は、従業員が1700~1800名、売上高は昨年第4四半期で約1億600万ドル(約118億7200万円)となり、モリス氏は今年の第4四半期ではほぼ倍の約2億ドル(約224億円)相当になるとの予測を示した。また統合に関する作業は計画よりも早く進んでいて、組織面から製品ロードマップまで、早いピッチで統合作業が進んでいるとして、スムーズな統合が行なわれているとした。マクデータ・ジャパン代表取締役の石本龍太郎氏は、両社の日本法人の合併について、8月中に合併が行なわれるが、すでにCNT側スタッフもマクデータ側のオフィスに移動して、業務を行なっていると述べ、日本でも迅速な統合が行なわれるとの見方を示した。

マクデータ・ジャパン 代表取締役の石本龍太郎氏
マクデータ・ジャパン 代表取締役の石本龍太郎氏

また石本氏は合併後に狙う市場として、CNTが得意としていたメインフレームなど大企業の基幹系を狙っていくと述べた。メインフレーム市場自体の規模の縮小傾向は認めながらも、まだ日本では金融業や保険業など多くの企業で利用されているとして、ビジネスの割合としてはオープンシステム系のほうが大きいとしながらも、メインフレーム関連も重視していく姿勢を示した。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン