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Socket939対応Athlon 64特集 Part.3

Socket939対応Athlon 64特集 Part.3

2005年07月15日 14時35分更新

文● 鈴木 雅暢

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2種類のレンダリングモードと
ロードバランサの表示

●SFRのロードバランサ表示
●【SFRのロードバランサ表示】 画面左にバーが縦に固定されて表示され、画面中央から横線が上下に移動する。

 このロードバランサの表示もまた混乱の元になっていたのだが、表示方法が2種類あるということは意外に知られていない。というのもNVIDIA SLIには大きく分けて、AFR(Alternate Frame Rendering)とSFR(Split Frame Rendering)の2種類のレンダリングモードが存在し、AFRとSFRではロードバランサの表示が異なるということだ。前者は過去の類似製品でよく使われた方法だが、画面を奇数フレームと偶数フレームに分割してレンダリングする方法。NVIDIA SLIの説明でよく使われていたのは後者で、画面を上下に分割して2つのGPUでそれぞれレンダリングを行なう方式だ。また、どちらの方法を使うかはドライバがゲームごとに最適な方法を選択する。

●AFRのロードバランサ表示
●【AFRのロードバランサ表示】 画面の中央に横線が1本あり、そこから上下にバーが伸びるようになっている。

 このゲームごとの設定が記録されているのが「アプリケーションプロフィール」というリストである。アプリケーションプロフィールは、「C:\Windows\System32」というフォルダ内にある「NvApps.xml」というファイルで、ゲームごとにAFR、SFR、シングルGPUのどのモードでレンダリングを行なうかがパラメータで記載されている。基本的にはAFR=1、SFR=2、シングルGPU=4などとなっているが、NVIDIAが細かく解析して個別のパラメータを設定(シーン別にモードを変えるなど)しているゲームもあるようだ。どちらのモードが効果的かはゲームや描画シーンごとに違うが、このプロフィールを見ると、効果の高いゲームはAFRか個別の最適化設定で動作しているものが多い。

●AquaMark3でみるレンダリングモードの違いによる性能差
●【AquaMark3でみるレンダリングモードの違いによる性能差】 ドライバのデフォルトではAquaMark3のレンダリングモードはAFRに設定されている。アプリケーションプロフィールを編集してSFRにすると性能は低下した。

 アプリケーションプロフィールにはデフォルトで60以上のゲーム/ベンチマークが登録されているが、これに登録されていないアプリケーションの場合はシングルGPUで動作する。ドライバの登場後にリリースされたアプリケーションなどのために、自分で追加することができるようになっている。追加の仕方はNvApps.xmlを直接編集する方法とGPUのプロパティから行なう方法と2種類があるが、後者ではレンダリングモードの指定ができない(nZoneを見ると英語環境では指定できるようになったようだ)ため、直接編集したほうがいいだろう。もっとも、プロフィールに設定を追加しても、本質的にSLIの効果がないゲームの場合は、結局のところ効果はない。FinalFantasy XIや大航海時代Online、Commanche 4などを試してみたが、AFR/SFRどちらのモードでも性能は逆に低下してしまい、SLIの効果はなかった。

テスト環境

CPU
Athlon 64 3800+
マザーボード
ASUSTeK A8N-SLI Deluxe
メモリー
PC3200 DIMM 512MB
グラフィックスカード
GeForce 6600GT
OS
Windows XP Professional JPN(SP2)
ドライバー
ForceWare 71.81

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