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PC-TX32J

PC-TX32J

2005年07月14日 08時52分更新

文● 伊藤 裕也

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TV・DVDを大迫力で楽しめる
32インチワイドの“New亀山液晶”

TVチューナーを内蔵する付属の32インチ液晶ディスプレー
写真6 TVチューナーを内蔵する付属の32インチ液晶ディスプレー。比較のために週刊アスキーを置いてみたが、あまりにも小さく見えてしまう。

 PC-TX32Jの顔ともいえる液晶パネルは、26インチワイドのPC-TX26GSよりも一回り大きな32インチワイドサイズ。これは同社のパソコンラインナップでも最大だ。液晶タイプは広い視野角と高速な反応速度を実現するASV方式の“低反射ブラックTFT液晶”で、輝度は450cd/m2、コントラストは800:1、応答速度は12ms以内。表示解像度は1366×768ドットで、付属パソコンに接続した場合は最大1360×768ドットまでサポートする。

本体右側面 背面
本体右側面。本体の背面のパソコン向け入力端子。アナログRGB(D-Sub15ピン)とデジタル入力(DVI-I)の2系統入力を持つ。
写真7、8 本体右側面と背面の入力端子

 この液晶パネルはパソコンのモニタだけでなく、TVチューナーやD4入力端子をはじめとする豊富な映像入力端子の搭載により、HD対応の薄型大画面TVとしても利用可能。TVチューナーはアナログ地上波のみで、単体では地上デジタル放送・BS/CSデジタル放送を受信できないが、外部デジタルTVチューナーを利用すればハイビジョン映像(720Pや1080i)を32インチの大画面で楽しめる。

 内蔵TVチューナーにおいても高画質化回路が用意されており、3D Y/C分離やノイズリダクション、ゴースト低減をはじめ、動き適応型IP変換や3:2/2:2プルダウン、肌色補正など、高い映像品質を謳うリビング向けの大型液晶TVと同等の充実した構成となっている。映像表示は全画面のほか、ピクチャー・イン・ピクチャーや2分割(2画面同時)表示にも対応し、TVを存分に楽しむのか、パソコンを使いながらの視聴かなど、利用状況に応じて柔軟に使い分けられる。

本体上部 前面のセンサー
本体上部の電源スイッチ、およびチャンネルやボリュームのボタン。前面には外部の明るさを検知するセンサーを用意し、バックライトの輝度を自動調整する。
写真9、10 液晶ディスプレーのスイッチ部とセンサー部

大画面+リモコンで
快適なリビングAV環境を実現

 実際に借用してセットアップして試したところ、際立つのはやはり32インチワイドという液晶パネルの大きさだ。このスクリーンを縦横サイズに直すと幅697.7×高さ392.7mm。その存在感は圧倒的で、さらに、サブウーファーが付属することもあり、TVはもちろん外部入力のDVD-Videoやゲームなども大迫力で楽しめる。

付属サブウーファー
写真11 付属サブウーファー。

 TV視聴・録画機能については、液晶ディスプレーとパソコン内蔵のダブルチューナー構成で、2番組の同時録画はできないものの、2番組の同時視聴や裏番組の録画が行なえる。

ピクセラ「StationTV」 予約設定の画面
TV視聴を行なうピクセラ「StationTV」。画面はPCで操作をしながら視聴するのに最適なウィンドウモード。手動による予約設定でも、10feetGUI+リモコンの効果で快適に操作できるようになっている。
画面1、2 ピクセラ「StationTV」の画面。

 パソコンでTV番組の視聴・録画を実行するソフトはピクセラ「StationTV」。いわゆる“10feetGUI”と呼ばれる、少し離れた場所からの操作に対応できる大きく分かりやすいアイコンとユーザーインターフェイスを持つソフトで、視聴・録画はもちろん録画予約などもリモコンだけで快適に操作できる。付属キーボードもワイヤレスタイプで、“リビングPC”の名にふさわしく、ソファーでくつろぎながらTV視聴や録画の操作できるというワケだ。なお、リモコンは液晶ディスプレーのコントローラだけでなく、パソコンのポインティングデバイスとしても利用可能だ。

予約リストの内容を確認 「StationAV」の画面
予約リストの内容を確認したところ。ビデオやオーディオといったコンテンツを家庭内ネットワークで共有できる「StationAV」。
画面3、4 ピクセラ「StationTV」と10feetGUIの画面。

 価格はオープンプライスで、SHARP PC ONLiNEの販売価格は32万9805円。低価格化が進んだパソコンとして考えると高価な部類になるが、1インチ1万円が買い時と言われる大画面TVに、ビデオレコーダとしての機能を重視したスタイリッシュなパソコンが付属する、と考えるとかなり割安感がある。また、家電だけでは真似できない家庭内LANを利用した録画映像や音楽の共有環境「StationAV」が利用できるメリットもあり、コストパフォーマンスはすこぶる高い。リビングの中心に置き家族のみんなで使う――そうした用途にはまさにピタリの一台だ。

手持ちのパソコンも大画面液晶パネルでリビングPCにグレードアップ

“液晶IT-TV”「IT-32M2」
“液晶IT-TV”「IT-32M2」。

 本文で触れたPC-TX32J付属の液晶ディスプレーは、同社が発表した新しい“液晶IT-TV”のベースモデル「IT-32M2」と同スペックのもの。つまり液晶パネルは単体での入手も可能だ(カラーリングは異なるが)。手持ちのPCをリビングPCにグレードアップしようと検討している人にとっては、この液晶パネルのみ購入するのもひとつの手だろう。

 なお、液晶ITTVにはPCのスクリーンとTV・外部ビデオの表示にのみ対応するベースモデルのほか、USBポートを備えLANコンバータ機能を搭載するネットワーク対応モデル「IT-TX32X2」もある。IT-TX32X2のワイヤレスLANでサポートするプロトコルはIEEE802.11a/b/gで、設定はバッファローの「AOSS」に対応。バッファローのアクセスポイントがある環境であればボタンひとつで簡単に接続できるよう工夫されている。

 SHARP PC ONLiNEでの販売価格は、ベースモデルのIT-32M2が22万9803円で、ネットワーク対応モデルのIT-32X2が25万9812円だ。

Mebius PC-TX32Jの主なスペック
製品名 PC-TX32J
CPU Celeron D 335-2.80GHz
OS Windows XP Home Edition SP2
メモリ(最大) DDR SDRAM 512MB(2GB)
チップセット Intel 865GV
液晶ディスプレー/解像度 32インチワイドASV方式低反射ブラックTFT/1366×768ドット
ビデオ チップセット内蔵
HDD 約250GB
光学ドライブ DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ(DVD-RAM5倍速、DVD-R12倍速、DVD-RW6倍速、DVD+RW8倍速、DVD+R12倍速、DVD+R DL8倍速)
カードスロット CFカード TypeII×1、SDカード/メモリースティック(PRO対応)/スマートメディアスロット
通信 10/100BASE-TX
I/O USB 2.0×4、IEEE 1394×1(4ピン)、外部ディスプレー出力端子、ビデオ入力端子(S-Video×1、コンポジット×1)、オーディオ入出力(光デジタル含む)など
TVチューナー 本体側:地上アナログ放送(高画質化回路搭載、視聴録画対応)
液晶ディスプレー側:地上アナログ放送(高画質化回路搭載、視聴用)
サイズ 本体:約439(W)×326(D)×61(H)mm
液晶ディスプレー:約801(W)×280(D)×645(H)mm
サブウーファー:約173(W)×245(D)×280(H)mm
重量 本体:約7.1kg
液晶ディスプレー:約19.9kg
サブウーファー:約3.4kg

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