米アップルコンピュータ社が主催する開発者会議“Worldwide Developers Conference 2005”で、同社CEOのスティーブ・ジョブズ氏は、2006年までにインテル製CPUを搭載するMacを出荷し、2007年までに移行を完了させると発表した。以前から“噂”として囁かれていたものの、CEO自ら言及したことにより、秋葉原のMac系ショップにも衝撃を与えているようだ。
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スティーブ・ジョブズ氏は2007年までにインテル製CPUへの移行を完了させると発表。現在CPUにPowerPC G4を採用する“Mac Mini”は、もしかしたらPentium Mになるかも? |
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ショップの店員からは、「またバージョンが0.1だけ上がって、アップグレード料を取られるのでは?」という声も聞かれた |
Mac系製品を取り扱う大手ショップの店員は、まだ詳細な内容はアップルコンピュータ社から聞いていないと前置きをしながらも「“Centrino”を採用したPowerBookの登場が待ち遠しい。PowerBookのサイズ自体が小さくなるはず」と期待を込めている。また、別の店員からは「インテル製CPUを採用することで製品の価格を下げ、ユーザー数を増やしてほしい」との声も聞かれた。具体的な価格については「現在、“PowerPC G5”のハイエンドモデルが30万円台。これがインテルのCPUを採用することにより20万円台前半になればメリットはある。またローエンド向けの製品も12~13万円台で市場に投入してくれれば、“Macは高価”という声も払拭できる」(秋葉館)としている。
他方で落胆の声が聞かれるのも事実。「内心は“PowerPC”でそのまま突き進んで欲しかった……でも、PowerPC G5の3GHzモデルも登場していないからなぁ」と、内心複雑な思いもあるようだ。そのほか店員から聞かれたのは「既存のソフトがちゃんと動作するのか?」という疑問や、「“PowerPC”と比べると性能が悪くなりそう」という感情論、「どうせ各社のMac関連ソフトのバージョンが“0.1”だけ上がって、アップグレード料を取られるんでしょ」という諦めの声だった。一方、インテル系のパーツを扱う秋葉原のショップからは、「インテル版Macを購入したユーザーから、CPUの載せ換えをどうやったらいいのか聞かれそうで心配。正直、Macでの動作検証は面倒だから、CPUを取り外せないようにしてもらいたい」という声も……。インテル版Macintoshの仕様がどのようになるのか、秋葉原のPC/Mac関連ショップが注目しているというのが現状のようだ。
