■新機能満載の『Keynote 2』と新製品の『Pages』
プロダクトマーケティングの川久保芳江氏は、iLife'05と同時発売となるiWork'05について説明した。同製品は『AppleWorks』の後継ソフトだが、「(AppleWorksでは)Mac OS Xの登場以前に開発されたソフトウェアのために、Mac OS Xのもつ先進のタイポグラフィーや美しいグラフィックス機能を十分に活用することができなかった」と今回の製品開発の経緯について説明した。
プロダクトマーケティングの川久保芳江氏 |
パッケージはプレゼンテーション作成ソフト『Keynote 2』とワープロソフト『Pages』で構成されている。Keynote 2は従来製品のメジャーバージョンアップ版だが、Pageは今回はじめて登場するソフトウェアとなる。
Keynote 2で追加された機能は
- ・新トランジョション
- ・複雑な動きのビルド
- ・映画のタイトルクレジットのようなテキストアニメーション
- ・iLifeとのシームレスな連携
- ・発表者ディスプレー
- ・対話型スライドショー
といった6種類になる。
インターフェースは従来のバージョンを踏襲。1枚のスライドから次のスライドへの移行の際に、ページをめくるように表示する効果やタイルが落ちていくような効果をスライドにつけることが可能となっている。また、さまざまな動きをひとつのスライド上で自動的に組み立てていくことができるのも魅力で、それによって自動再生のスライドショーを作ることもできる。
インターフェースは以前のバージョンを踏襲しているとのこと | iLife 5の写真や音楽をスライドに配置できる。メディアブラウザーが搭載されており、そこから任意のファイルを選択する |
デモではKeynote 2で作られた30秒間のフォルクスワーゲンのプレゼンテーションサンプルが紹介された。下の写真のように車体の画像の背景にはQuickTimeムービーが埋め込まれ、最後には同社のロゴが浮かび上がるというもの。Keynote 2にはiLife'05のメディアブラウザーが内蔵されているので、iPhoto 5の写真をドラッグ&ドロップしてスライド上に配置することが可能だ。もちろんiMovieで作られ映像やiTunesの楽曲などをドラック&ドロップして音楽を付けることもできる。
フォルクスワーゲンの背景がQuickTimeムービーで変化していく |
発表者ディスプレーでは、プレゼンテーションの発表者が次にくるスライドを確認したり、時刻確認ができるようになっている。さらに発表者がいない場合には、自動再生のスライドショーにクリックの機能を盛り込み、見たい人が自由にクリックしながら閲覧可能なプレゼンテーションを作ることもできる。同社ではこれを“対話型機能”と読んでいる。これらのために、マーケティング用、広告のストリートボード風など予め用意された20種類ものテーマが用意されている。
プレゼンテーションの発表者を支援する機能“発表者ディスプレー” |
一方のPagesは、ニュースレターなど28種類のテンプレートを活用しながら、書類を簡単に作成可能なワープロソフトだ。目次の自動生成や脚注、表とグラフの挿入も行なえる。iPhotoやiMovieとの連携も図られている。段組や写真の回り込みの調整も可能だが、縦組みには対応しておらず、同社では「これからの課題」とコメントした。また、テンプレートをベースにしたデモが中心であったため、ワープロソフトというよりはページレイアウトソフトと言ったほうがいいのではないか?との指摘が記者から登場したが、これについては「新しいスタイルのワープロソフトと考えている。アップルの用意したテンプレートがたくさんあるということ、iLifeとの連携がウリだ」と回答した。
テンプレートが28種類用意されている | iPhotoからふさわしい写真を選択し、ドラッグ&ドロップで配置 |
段組調整も可能 | 写真の回り込みを調整する機能もある |