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キヤノン、B0ノビサイズ対応など大判プリンター3機種を発表――印刷速度に加えて画質向上で2007年のトップシェアを目指す

2005年01月24日 19時08分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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『imagePROGRAF W8400』を囲むキヤノンの取締役 プリンタ事業推進本部本部長の本間利夫氏ら
新型の大判プリンターによる印刷出力を手に、『imagePROGRAF W6400』を囲むキヤノンの取締役 プリンタ事業推進本部本部長の本間利夫氏(右)とキヤノン販売の常務取締役 プロフェッショナル機器カンパニープレジデントの山田文隆氏

キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は24日、東京・品川の本社ビル内Sホールにプレス関係者を集め、最大B0ノビサイズ(44インチ幅)対応の大判プリンター“キヤノン imagePROGRAF W8400”など3製品を3月上旬に発売すると発表した。各製品の特徴と希望小売価格は以下のとおり。

今回発表された3機種の大判プリンター
今回発表された3機種の大判プリンター
imagePROGRAF W8400
最大B0ノビサイズ(44インチ幅)/4pl極小インク滴と新イエローインク、マットブラック対応/1インチ幅の超多ノズル(各色1280ノズル)・高密度プリントヘッド搭載/耐光・耐水・色安定性を備える顔料系“Pgインク”採用
62万7900円(専用スタンド付属)
imagePROGRAF W6400
最大A1ノビサイズ(24インチ幅)/4pl極小インク滴と新イエローインク、マットブラック対応/1インチ幅の超多ノズル(各色1280ノズル)・高密度プリントヘッド搭載/耐光・耐水・色安定性を備える顔料系“Pgインク”採用
31万2900円(スタンド別売、5万2500円)
imagePROGRAF W2200S
最大A3ノビサイズ/1インチ幅の超多ノズル・高密度プリントヘッド搭載/染料系インク採用
26万400円

発表会にはキヤノンの取締役 プリンタ事業推進本部本部長の本間利夫氏、キヤノン販売の常務取締役 プロフェッショナル機器カンパニープレジデントの山田文隆氏らが出席し、新製品投入の狙いや大判プリンター市場の動向について説明した。

キヤノンの取締役 プリンタ事業推進本部本部長の本間利夫氏
会見で発言するキヤノンの取締役 プリンタ事業推進本部本部長の本間利夫氏

最初に本間氏は、「大判プリンター市場での“競争力の強化”と、“新規市場の開拓”という2つの狙いを持って新製品投入に至った」と語り、キヤノンとして大判プリンター市場のシェア拡大を図る狙いがあることをアピールした。

4plインク滴による高精細化と合計7680ノズルの1インチ幅ヘッドによる高速印刷で、他社との差別化をアピール 新開発のイエローインクによって赤/黄色域の発色性を向上したという
4plインク滴による高精細化と合計7680ノズルの1インチ幅ヘッドによる高速印刷で、他社との差別化をアピール新開発のイエローインクによって赤/黄色域の発色性を向上したという

本間氏の話によると、従来モデル(2003年発表の“W8200/W6200”)では1インチ幅の大型ヘッドによる高速印刷、高生産性で高い評価を得たが、新製品ではさらにメディア対応性の向上、高画質、使いやすさの追及などを図り、大判プリンター市場で先行するセイコーエプソン(株)や日本ヒューレット・パッカード(株)らを猛追する体制を築くという。具体的には、従来の8pl(ピコリットル)のインク滴を4plに縮小して、発色性の向上と粒状間の低減を実現し、インクヘッドは従来同様1インチ幅で従来同様の印刷速度(W8400はA0普通紙/速い/1200dpiで約2.2分、W6400はA1普通紙/速い/1200dpiで約1.3分)を実現するという。

マット系ブラックインクの開発により、新聞などのモノクロ出力に対応可能になった プリンタードライバーの改良により、鮮やかさ/グレースケールについて60ステップでの調整が可能
同じくマット系ブラックインクの開発により、新聞などのモノクロ出力に対応可能になったプリンタードライバーの改良により、鮮やかさ/グレースケールについて60ステップでの調整が可能

画質向上については、色材をポリマーで包んだ独自構造の新型イエローインクと、従来のフォトブラックと排他利用する“マットブラック”インクの採用により、高階調な表現を実現したほか、キヤノン以外が提供する印刷用紙のうち、従来製品では非対応だった“アート用紙”“和紙”などに対応。

大判プリンターの新機種3製品における、新技術搭載の一覧
大判プリンターの新機種3製品における、新技術搭載の一覧

使いやすさの改善については、プリンタードライバーを改良し、定型ふちなし印刷の用紙サイズを写真系6種類、B系ポスターサイズ10種類に加えて、A系13種類に対応。また、プレビュー時に印刷イメージが確認できるほか、ノビサイズ印刷でのロール紙幅への自動拡大、色の鮮やかさ/グレー階調の変更への対応、Adobe Photoshopでの印刷用プラグイン(AdobeRGBの色空間およびRGB16bitの高階調出力)とCADソフト向けドライバーの添付など、デザイン/ポスター作成などの現場に対応できるよう機能強化したという。

同梱するポスター印刷ソフト『Poster Artwork』の概要 Poster Artworkの操作画面
同梱するポスター印刷ソフト『Poster Artwork』の概要Poster Artworkの操作画面

加えて、ポスター作成のノウハウを持たない小規模オフィス/部門などでも、素材やテキストを差し替えるだけでポスターの印刷が可能な印刷ユーティリティーソフト『PosterArtist』(Windows 98/Me/2000/XP用)を新たに開発し、本体に同梱している。業種/用途別に分類した合計200種類のテンプレートを用意し、素材は食品や静物など1000点を収録(トリミング位置の調整も可能)。このほか独自に撮影・用意した画像の取り込みも可能なほか、プリンタードライバーと連携するフォトレタッチ機能“Digital Photo Print Pro”を呼び出して赤目や逆光、ゴミ除去などの補正、ならびに2枚の画像を透過して重ね合わせた印刷が行なえる。

大判プリンターの市場動向
大判プリンターの市場動向。台数規模では4万台、販売価格では150億万円程度で微増しつつ推移している

続いて、キヤノン販売の山田氏が大判プリンターの市場動向について、「2003年は業界全体の出荷台数が4万1500台、金額は148億円(いずれもプリンター本体のみ)、2004年は4万2000台/151億円となった。これにインクや用紙などの消耗品を加えると400億円程度の市場規模になる。キヤノンは2002年から大判プリンター市場に参入して、2004年の対前年の伸び率が250%を記録し、2005年はさらに420%の急成長を見込んでいる。しかし、元々シェア10%程度(CAD向けプリンターを除く)だったので、今回の新製品で20%まで拡大し、2007年にはトップシェアの獲得を目指す」と意気込みを語った。

キヤノンの従来型大判プリンターのカバー範囲 新製品のカバー範囲。さらに各用途ともに高画質化の需要が膨らむと見込んでいる
キヤノンの従来型大判プリンターのカバー範囲新製品のカバー範囲。さらに各用途ともに高画質化の需要が膨らむと見込んでいる

各製品の主なスペックは、W8400とW6400はCMY、PC(フォトシアン)/PM(フォトマゼンタ)、BkもしくはMBk(マットブラック)の染料系6+1色インク採用で、ノズル数は各色1280ノズル。インクタンクの容量はW8400が各色330ml、W6400は各色130ml。印刷解像度は最高2400×1200dpi。インターフェースはUSB 2.0を標準装備するほか、IEEE 1394もしくは10/100BASE-TX準拠のEthernetポートをオプションで用意する。プリンタードライバーの対応OSは、Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP、Windows Server 2003、Mac OS 8.6/9、Mac OS X。消費電力はいずれも動作時160W以下、待機時(低電力モード)6W以下。本体サイズ(スタンド装着時)と重量は、W8400が幅1642×奥行き972×高さ1075mm/約98kg、W6400は幅1200×奥行き752×高さ1097mm/約49kg。

新機種3製品投入後のキヤノン大判プリンターのラインナップ
新機種3製品投入後のキヤノン大判プリンターのラインナップ

W2200Sは、A3ノビサイズ対応の普及モデルで、インクは染料系6色インクを採用。ノズル数は各色1280ノズル。インクタンクの容量は各色130ml。インターフェースはパラレル/USB 2.0/IEEE 1394、および10/100BASE-TX準拠のEthernetポート(対応ネットワークプロトコルはNet BIOS/Net BEUI、TCP/IP、IPX/SPX、EtherTalk)を標準搭載する。プリンタードライバーの対応OSは、Windows 98/Me/NT 4.0/2000/XP、Windows Server 2003、Mac OS 8.6/9、Mac OS X。消費電力はいずれも動作時44W以下、待機時(低電力モード)15W以下。本体サイズと重量は、幅587×奥行き626×高さ209mm/約16.5kg。

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