「GA-K8S760M」 |
GIGABYTEの「GA-K8S760M」は、Athlon 64プラットフォーム初のビデオ機能統合チップセット「SiS760」を搭載したMicroATXマザーボードだ。チップセット内蔵ビデオ機能のほか、5.1chオーディオ、100BASE-TX LAN、IEEE1394などを搭載。SiS964内蔵のシリアルATA RAID機能も利用できる。BIOSにもCPUやメモリに関する一通りの設定項目が用意されており、付属品こそ簡素だが、コンシューマユーザーにも使いやすい仕様となっている。
ビデオ機能統合チップセットは、システム全体のコスト削減のためにビデオメモリとしてメインメモリの一部を使う方式(UMA)が一般的だが、SiS760では、このUMA方式だけでなく、別途専用のローカルフレームバッファ(LFB)を搭載することもできるのが特徴。Athlon 64プラットフォームではCPUにメモリコントローラが内蔵されているため、これまでのIntelやAthlon XPプラットフォームよりもUMAの設計は難しい。そのため開発が遅れていたが、結局設計がシンプルで性能面でも有利なLFB方式と、コスト面で有利なUMA方式の両対応ということでデビューした。
Athlon 64プラットフォーム初のビデオ統合型チップセット「SiS760」のノースブリッジ。LFBとしては64MBのDDR400 SDRAM(Hynix製)を実装している。 |
本製品では64MBのLFBを搭載し、BIOSではUMAとLFBどちらを利用するか選ぶことも可能になっている。今回は両方の方式でベンチマークを実施したが、LFB利用時は3D系ベンチマークをのぞけば外部AGPカード利用時と同等の優秀な結果。また、特にUMAでも実用上支障はないように思える。コスト優先でLFBを省いた製品も出てくるかもしれない。
各種ベンチマークテストでSiS760の実力を確認!!
●Sandra2004 SP1の結果
●PCMark04の結果
●Windows Media Encoder 9の結果
●Final Fantasy XI Vana'diel Bench2の結果
●テスト環境
- CPU
- Athlon 64 3200+
- メモリ
- PC3200 DIMM 512MB
- HDD
- HGST Deskstar7K250
- OS
- Windows XP Professional(SP1)
これまでAthlon 64プラットフォームはビデオ内蔵チップセットが存在しなかったことでシステム全体としてコスト面や消費電力の面で不利だった。特にスモールフォームファクターが前提の大手メーカーへの採用はビデオ統合チップセットなしでは苦しいものがあった。SiS製チップセットは安定性にも定評があるだけに、このSiS760の登場がAthlon 64の普及への1つのきっかけになるかもしれない。
GA-K8S760Mの主なスペック | |
製品名 | GA-K8S760M |
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対応CPU(ソケット) | Athlon 64(Socket754) |
チップセット | SiS760/SiS964 |
メモリソケット | 184ピンDIMM×3 |
対応メモリ | DDR400/333/266 |
拡張スロット | AGP×1、PCI×3 |
FSBクロック | 200~250MHz(1MHz刻み) |
AGPクロック | 自動設定 |
CPUコア電圧 | Normal、+5%、+7%、+10% |
DIMM電圧 | Normal、+0.1V、+0.2V、+0.3V |
AGP電圧 | Normal、+0.1V、+0.2V |
サウンド | 5.1チャンネル出力(ALC655) |
LAN | 10/100BASE-TX(RTL8100C) |
IEEE 1394 | S400/3ポート(TSB43AB23) |
SATA RAID | RAID 0/1(SiS964) |
BIOS保護機能 | - |
バックパネルI/O | PS/2×2、USB 2.0×4、LAN、パラレル、シリアル、アナログRGB、ライン入力、ライン出力、マイク |
ブラケットI/O | - |
ボードサイズ | 244(W)×244(D)mm |
主な付属品 | SATAケーブル、フラットケーブル2本、英語マニュアルなど |