●オプション機器について
一連の小型パソコンに対して共通する悩みと言うかボトルネックと言うか、筆者がいつも気になる点がある。それは、たいていのモデルはHDDが2.5インチのみ対応となっている点だ。おそらくスペース的な問題と考えられ、設計やコンセプトとしてそれは妥当な選択であるし、否定はしない。だが最近の2.5インチHDDの性能は格段に向上したとは言え、3.5インチHDDと比較すると動作速度やコストについては歴然とした差を感じてしまう。
その点に関してBe Silent Mシリーズでは3.5インチHDDを接続できるユニット「PC-MS/HDX2」がオプションで用意されており、とても興味深い。HDDはUltra ATAインターフェイスを持つドライブをユーザーが用意することになる。
電源は付属のACアダプターを「PC-MS/HDX2」に接続すればよい。後は、内部の電源基板からHDDに供給してくれる仕組みだ。
「Mt6600」に3.5インチHDDを接続する場合に使用する、ケースと電源アダプターなどがセットになった「PC-MS/HDX2」(内蔵HDDは付属しない)。 |
ちなみに5インチ光学ドライブといってもモデルによって奥行きの長さは様々なのだが、「PC-MS/OB5」は背面パネルがくり抜かれているのでドライブの長さに制限はない。なおIDEケーブルと電源は「Mt6600」の背面に備わっている“エマージェンシーIDEポート”を介して接続する仕様になっている。と、言うことは光学ドライブに限らず汎用のモバイルラックを組み合わせるという変則的な使用法も、悪くはなさそうだ。
こちらは「Mt6600」と5インチ光学ドライブを常時接続するためのオプションキット「PC-MS/OB5」(光学ドライブは付属しない)。 |
こうしてみると「Mt6600」は、本体だけなら内蔵HDDは2.5インチであるし、光学ドライブは外付けで……というスタイルということになる。つまり、小型パソコンの基本コンセプトはしっかりつかんでいる訳だ。
ところが筆者のような悩み(欲求)を持つユーザーに対して「Mt6600」は、オプションをつけ加える事でユーザーのニーズに対応できる独特の拡張性を持っている製品であることもわかった。
「Mt6600」本体に3.5インチHDD増設ユニット「PC-MS/HDX2」と5インチ光学ドライブベイ「PC-MS/OB5」を組み付けて、配線をしてみた。 |