![]() | PLD WORLD会場内で展示されていた『1チップMSX』。FPGAによるエミュレーション上で、見事に動作している |
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(株)アスキーとMSX愛好者による任意団体“MSXアソシエーション”の共同開発チームは29日、東京国際フォーラムにて開催された“ALTERA PLD WORLD 2004”会場にて、日本アルテラ(株)のFPGAチップを使用した“1チップMSX(仮称)”を出展。別フロアにて行なわれたプレゼンテーションには多くの来場者がつめかけた。“FPGAでMSXを再現する”と題して行なわれたプレゼンテーションでは、『MSX MAGAZINE永久保存版』を手がけるアスキーIT編集部編集長の佐藤英一氏と、MSXアソシエーション理事の横居英克氏により、1チップMSXについての説明が行なわれた。
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1チップMSXのプレゼンテーションには、150人以上の来場者がつめかけ、MSXがいまだに根強い人気を誇っていることをまざまざと見せつけた | (株)アスキー アスキーIT編集部編集長の佐藤英一氏(右)と、MSXアソシエーション理事の横居英克氏(左) |
アスキーとマイクロソフトが共同で開発した、家庭用8bitパソコンの統一規格“MSX”全世界での累計出荷台数で500万台を記録したMSXだが、今年は製品化された最後のMSXが発売中止になってから、ちょうど10年目にあたる。パソコンとしてのMSXは10年前に終了したものの、現在では世界各地の熱心なユーザーグループの努力によって、Windows用公式エミュレーター『MSXPLAYer』が公開されているほか、関連書籍やMSXのROMカートリッジをWindows上のエミュレーターで遊ぶための周辺機器『MSXゲームリーダー』(完売)も発売されるなど、MSXを楽しむための環境は着実に継承され、新たな発展をとげつつある。
1チップMSXはそうした取り組みの大きな成果と言えよう。MSXを再現する意義について横居氏は、「仕様がオープンであること、また過去のソフトウェアが比較的きちんと保存されていること」を理由に挙げた。技術的な難易度よりも「こうしたコンディションが整わないと、復活させるのは難しい」という。そのうえで横居氏は、「日本のコンテンツ産業は非常に重要だと言われているが、はたして過去のプラットフォームが、今どれだけ実働できるのか」と疑問を述べた。
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公式エミュレーターとMSX用ゲームソフトを収録した書籍や、パソコンでROMカートリッジを使うための周辺機器など、MSX再現のための試みは精力的に行なわれてきた |
1チップMSXはアルテラのFPGA『Cyclone EP1C12Q240C8』(240ピンPQFP)を核に、イメージ展開用の32MB SDRAMやSDカードスロット、MSX ROMカートリッジスロットや各種インターフェースを備えたボードで構成され、“MSX1”をエミュレーションにより再現する。Cycloneはプログラマブルプロセッサであり、VHDL(Very high-speed integrated circuit Hard-ware Description Language)というハードウェア記述言語を用いて、MSX1の機能を実装されている。ROMカートリッジインターフェースを備えているので、当然だがMSX1用のゲームカートリッジを差せば、ちゃんとゲームが動く。FPGAによるエミュレーションとはいえ、パフォーマンスは本物のMSXパソコンとまったく劣らないどころか、後述するようにある意味では上回っている。
