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ブロードコムジャパン、VoIP携帯電話を実現する“VoIP/Wi-Fiチップセット”を発表

2004年10月18日 22時52分更新

文● 編集部 小西利明

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VoIP/Wi-Fiチップセット『BCM1160』を使用した携帯電話のイメージ
VoIP/Wi-Fiチップセット『BCM1160』を使用した携帯電話のイメージ

ブロードコムジャパン(株)は18日、“VoIP/Wi-Fiチップセット”を発表した。これは無線LANを利用したVoIP携帯電話を実現するためのチップセットで、IP電話の技術をIEEE 802.11g無線LANを使って無線電話化(同社では“Wi-Fi電話”と呼んでいる)するためのもの。チップセットはARM926EJ CPUコアやDSP、カメラ/LCD用ビデオインターフェース、各種I/Oコントローラーを統合したVoIPプロセッサー『BCM1160モバイルVoIPプロセッサー』と、IEEE 802.11a/gに対応する無線通信用ベースバンドプロセッサー『BCM4318 Airforce One 54g』の2チップで構成される。BCM4318は無線LANでのセキュリティー規格“WPA/WPA2”や、QoS(Quality of Service、通信品質保証)を必要とするマルチメディアデータの転送向け規格“WMM(Wi-Fi Multimedia)”に対応する。

ブロードコムが狙うWi-Fi電話の市場
ブロードコムが狙うWi-Fi電話の市場

同社マーケット・ディベロップメント・マネージャーの山崎勝利氏の説明では、このチップセットを使用したWi-Fi電話は、企業内で使用されるPHS端末や、家庭内コードレス電話の置き換えを狙うという。

VoIP/Wi-Fiチップセットを構成する2つのチップ 米ブロードコムVoIP製品担当テクニカル・マーケティング・マネージャーのマシュー・ドーナム氏
VoIP/Wi-Fiチップセットを構成する2つのチップ米ブロードコムVoIP製品担当テクニカル・マーケティング・マネージャーのマシュー・ドーナム氏

BCM1160上で実行されるVoIPソフト『xChange VoIPソフトウェア』とBCM4318を制御するドライバーソフト『WLAN OneDriver』も同時に提供される。xChange VoIPは同社のIP電話やVoIP対応DSL/ケーブルモデム向け半導体に使われている共通のソフトウェアで、VoIPで一般的な呼制御プロトコル(SIP、H.323、MGCP、H.248/Megaco)の処理や音声処理を行なう。またWLAN OneDriverはBCM4318を操作して無線LAN機能を提供するソフトウェアで、BCM4318が持つWPA/WPA2やWMMの機能をサポートするほか、“SecureEZsetup”と呼ばれる同社の技術もサポートする。SecureEZsetupを使うと、SSIDや分かりにくいテクニカルタームを使わずに無線LAN機器の構成設定が可能になる。いずれのソフトも機器メーカーにはソースコードが提供される。

チップセットについての技術解説を行なった米ブロードコム社テクニカル・マーケティング・マネージャーのマシュー・ドーナム(Matthew Donham)氏によると、SecureEZsetupを使うことで日常的な言葉による単純な質問、たとえば「好きな色や好きな野球チーム、テレビ番組の好みといった質問」をパスワード代わりに使うといった手法が可能になるとのことだ。企業内でWi-Fi電話を使うとなれば、セキュリティーの確保とスムーズなローミングは必須と考えられる。エンドユーザーの手間を省くこうした機能は必須のものであろう。

また同社では、Wi-Fi電話の開発見本となる『BCM91160 Wi-Fi電話キット』も機器メーカーに提供している。これはチップセットを使ったハードウェア・デザイン・パッケージ、Linux OS搭載のボードサポートパッケージのほか、ソフトウェアや技術文書をセットにしたキットである。

BCM1160はすでに量産出荷が開始されており、BCM1160は0.25μm CMOSプロセスで製造され、256ピンFBGAパッケージまたは276ピンFPGAパッケージで提供される。BCM4318は現在サンプル出荷中、11月中には量産出荷が開始の予定(パッケージ形状は現時点では未公開)。価格はサンプル出荷段階では、BCM1160とBCM4318を合わせて31ドル(約3385円)。

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