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NTTドコモ、立川社長の定例記者会見を開催――パケット通信定額制の導入で、リアルの商取引と連携したサービスの普及を狙う

2004年03月24日 23時06分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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記者会見後の質疑応答では、“パケ・ホーダイ”が利用できる料金プランの拡大予定などについて、質問があった。

[Q] “パケ・ホーダイ”が、料金プランの“FOMAプラン67”(基本使用料6700円。無料通信/通話分4050円付き)以上になった理由は?(FOMAの基本料金プランは5コースあり、“FOMAプラン67”は3番目に高いプラン)
[A] ネットワーク資源(リソース)がまだ限られているので、すでにたくさん使っている方を対象にするのは当然。“FOMAプラン67”の6700円に“パケ・ホーダイ”の定額料3900円を足すと1万円を超えるが、“いちねん割引”や“ファミリー割引”などのオプション割引サービスを活用すれば、(ユーザーの負担は)だいたい8000円くらいになると思う。今のFOMAのARPU(※1)よりは、利用料金が低いところが対象になる。“FOMAプラン67”以下の料金プランへの適用については、利用者の要望が強ければ、総務省に電波を早く割り当てていただいて、なるべく早く始めることが必要だと思っている。mova(PDC)での定額制については、利用者が“ゆっくり”でいいと言うなら(PDCからFOMAへの移行ペースが遅いなら)手を入れなければならないし、今後の動き次第と考えている
※1 Average monthly Revenue Per Unit。1契約あたりの月間平均収入。2003年度(2003年4月~2004年3月)の第3四半期では1万270円。内訳は音声が7010円、パケットが3260円

[Q] コンテンツへの影響は?
[A] コンテンツプロバイダーへの注文は特につけない。新しい使い方を開発する時期には、(インフラ側から)いろいろな制限をつけないほうがいいと考えている。KDDI(株)の“EZチャンネル”(最大3MBのマルチメディアコンテンツを、インターネット接続サービス“EZweb”経由でダウンロードして保存/閲覧できるサービス)のようなことは考えない
[Q] 定額制を実現した技術的背景は?
[A] なぜパケット通信が定額制に向いているかというと、利用者が情報をやり取りしているときにしか、トラフィックは発生しない。(我々が提供する定額サービスは)ベストエフォート方式の中で、利用者を(定額制加入者か非加入者かで)クラス分けをする格好になる。ネットワークが混んできた場合、定額制の人のほうがつながりが悪くなる。そういうふうにネットワークを制御できるようになったから、定額サービスを始めることにした。KDDIが“CDMA2000 1x EV-DO”(イーブイ・ディーオー。第3世代携帯電話サービス“CDMA 1X WIN”で採用された高速データ伝送技術)”を採用して定額サービスを始めたのとは、話が違う
[Q] 定額サービスの加入数の見込みは?
[A] 対象は“FOMAプラン67”に契約し、月に3900円以上のパケット通信を使う人。過去のデータでは、全体の3割くらいが対象になる。そのうちの何%がお好みになるか(“パケ・ホーダイ”に加入するか)ということだが、あくまで範囲内(3割まで)で動くと考えている

なお参考として、2004年度の端末販売予定の概要を「FOMA“900iシリーズ”の『D900i』を発売すると同時に、これまでに出た製品の機能アップモデルとして『F900iT』『P900iV』『N900iS』といった新しい機能を持った端末を提供開始しようとしている。さらに、FOMAと無線LAN、FOMAとヨーロッパのGSM方式のデュアルバンドターミナルを販売する。夏ごろにはFeliCaを搭載した端末を発売し、そのうちに“901i”シリーズに変わっていく」と、紹介した。

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