新CPU「Efficeon」で大幅なパワーアップ
写真10 付属ACアダプタも本体同様、小型軽量で持ち運びに便利だ。 | 写真11 アナログRGB出力端子は付属の変換アダプタ経由で利用する。端子は本体背面の右奥にある。 |
従来「Mebius MURAMASA」シリーズは、トランスメタの「Crusoe」をCPUとして採用してきた。このCPUは省電力性に長けているが、インテルなどのモバイル向けCPUと比較するとパフォーマンスが見劣りし、Windowsやアプリケーションの初回起動時や操作時に“引っかかる”ようなもたつきを感じることがあった。今回の新CPUはCrusoeの改良バージョンで、引っかかりを感じてしまう原因となる処理を大幅に強化し、体感的にもスピードアップを図っている。実際に操作してみるとCrusoeモデルとの差は明らかで、Windows XPの起動時間からも速くなっていることが実感できるほどである。「持ち歩きに便利な小型軽量のモバイルマシンでも、遅いのはちょっと……」と、今までCrusoe系ノートPCを敬遠してきたユーザーにも、本製品はその不安がすっかり払拭されたと断言できる。もちろん省電力特化というこれまでの特徴も継承しており、本機のバッテリ駆動時間はバッテリ容量が1800mAhと控えめにもかかわらず、約3.5時間(メーカー計測値)をマーク。オプションの中容量バッテリを使えば約6時間、大容量バッテリなら約11時間の高持久力を実現する。
同梱のクレードルで
充電とデータ移動もスピーディに
写真12 本体上面。液晶面(ふた)を開くと、正面からMURAMASAのロゴが読める。 | 写真13 キーボードとタッチパッド部。段差は極力少なくなっている。 |
本機のようなモバイルに特化したノートPCはセカンドマシンとして利用するユーザーが多いと思われるが、その際にデスクトップPCとのデータ/ファイルの同期ややり取り作業をいかに簡略に行なうかで誰もが頭を悩ますところ。本機ではこれをスムーズに行うための支援ツールとして“クレードル”が付属する。このクレードルに本体をセットし、デスクトップPCとUSBケーブルで繋げば、PC-MM2-6NEの内蔵HDDをデスクトップPCから外付けHDDとして認識できる“DirectHD”機能を搭載する。ネットワークや光メディアなどを間に挟むことなく、デスクトップPCに搭載されたHDDと同じ感覚でデータの読み書きができるわけだ。さらに付属ソフトの「HD革命/Backup Lite」を使えば、PC-MM2-6NEのHDD内のデータをファイル/フォルダ単位でデスクトップPCのHDDにバックアップすることも可能。クレードルにはACアダプタを接続できるため、PC-MM2を置くだけでバッテリの充電も行える。外出時の取り外し/帰社時の接続ともにワンタッチですぐ作業に取り掛かれ、さらに充電もされるという、軽快なモバイル環境を実現するためのツールとしてかなりの優れものと言えるだろう。
写真14 底面。付属の標準バッテリの容量は1800mAh。 |
「Mebius MURAMASA」シリーズは、これまでもモバイル向けノートPCとして定評があったが、今回のCPU強化でさらに隙のないマシンに仕上がった。パワー&タフネスのヘビーモバイルノートとしてバリバリ活用できる最良のパートナーだ。
「PC-MM2-H3C」の購入情報はこちらから。ロゴをクリックすると“SHARP PC ONLiNE”の当該商品ページに移動します。 |
PC-MM2-NE6の主なスペック | |
製品名 | PC-MM2-NE6 |
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CPU | Transmeta TM8600-1.0GHz |
チップセット | ULi Electronics M1563M |
メモリ | DDR SDRAM 256MB(固定) |
グラフィックス | ATI MOBILITY RADEON |
液晶 | 10.4インチTFT/1024×768ドット(1677万色) |
HDD | 20GB(UltraATA/100) |
FDD | なし(別売外付け) |
光メディアドライブ | なし(別売外付け) |
拡張スロット | PCカードTypeII×1 |
通信 | Ethernet(10/100Base-TX)、IEEE802.11b/g準拠無線LAN |
インターフェイス | USB 2.0×2、アナログRGB出力、ヘッドフォン出力、クレードル接続専用 |
バッテリ駆動時間 | 約3.5時間 |
サイズ | 251(W)×206(D)×15.3~19.6(H)mm |
重量 | 約0.91kg |
OS | Windows XP Professional SP1a |