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TGS2003で、スクウェア・エニックスがオンライン戦略を発表――ハード、国境、ゲーム越えたコミュニケーションが可能に

2003年09月27日 23時53分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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ハード、国境、ゲームの壁を越えたユーザー同士のコミュニケーションが可能に

続いて和田社長は「3つの“マルチ”」として、PlayOnlineの基本戦略を発表した。3つの“マルチ”とは、以下の通り。

  1. WindowsパソコンやPS2など、どんなハードからでもネットワークゲームに参加できるという“マルチ”
  2. 1つのサーバーで、異なる国、異なる言語のユーザーがコミュニケーションできるという“マルチ”
  3. PlayOnline対応の異なるネットワークゲーム間でのメッセージの交換など、ゲームの壁を越えたコミュニケーションを可能にするという“マルチ”

1つ目の“マルチ”については、携帯電話からのアクセスも視野に入れており、携帯電話からチャットに参加できる機能や、“栽培”“競売”といったネットワークゲーム中のメニューを携帯電話からフォローできる機能、友達がゲームをやっているかどうか携帯電話から確認できる機能などを現在研究しているという。サービス提供時期等は未定。

また3つ目の“マルチ”に関連して、記者発表ではFFXIに続く、大型ネットワークゲームが2タイトル発表された。1つはPS2用のネットワークRPG『AMBROSIAODYSSEY』(アンブロシア オデッセイ)で、記者発表会でのデモムービーを見る限りでは、中世風デザインの、剣と魔法の仮想世界をモチーフにしたゲームのようだ。ネットワークゲームの初心者が気軽にプレイできるよう、スタンドアロンでも、オンラインでも遊べる仕様になっているという。2004年春にβテストを開始する予定。

『AMBROSIAODYSSEY』のロゴ
プレゼンテーションで紹介された『AMBROSIAODYSSEY』のロゴ。撮影禁止のために残念ながらここでは紹介できないが、発表会ではデモムービーも放映された

もう1つは、PS2/Windows用のシミュレーションRPG『FRONT MISSION ONLINE』(フロントミッション オンライン、仮称)。1995年にスーパーファミコンで第1作が発売されたFRONT MISSIONシリーズの世界観を踏襲しており、プレイヤーは、2つの勢力が争う“ハフマン島”を舞台に、“ヴァンツァー”というロボット兵器を操って戦闘に参加する。こちらも、2004年春にβテストを開始する予定。

そのほか記者発表会では、25日に発表された同社の次期FOMA端末向けソフト『ドラゴンクエスト』と『ファイナルファンタジー』(2004年初旬以降公開予定)、Windows用ロボットアクションネットワークゲーム『JUNKMETAL』(ジャンクメタル、発売時期未定)が紹介された。

最後に、同社オンライン事業のパートナーとして、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント エグゼクティブ・バイス・プレジデントの佐伯雅司氏、インテル(株)代表取締役 共同社長の吉田和正氏、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)iモード企画部長の夏野剛氏が登場した。中でも夏野氏は、「携帯電話というプラットフォームがようやくゲーム業界に認められたんだな」と、終始にこやかな表情であった。

また佐伯氏は、国内家庭のブロードバンドの普及を踏まえつつ、PS2向けネットワークゲームの成長速度と将来の展望を「正直、ネットワークゲームをするには、まだ障壁が高いのかなと思っている。それでもユーザーは減ることなしに、1000人から1500人の間で毎週増えている。これがPS2のオンライン事業のスピードなのだろう。(一般的なユーザーがネットワークゲームをするための障壁は様々あるが)我々としてはハードの価格であるとか、障壁を低くするために真剣に考えなければならない。今、ネットワークゲームを遊んでいるのは“特別な方”だと認識している。しかし、ある日突然、それが当たり前という時代が来るだろう」と語った。

左から、ソニー・コンピュータエンタテインメントの佐伯氏、インテルの吉田氏、スクウェア・エニックスの和田氏、NTTドコモの夏野氏
左から、ソニー・コンピュータエンタテインメントの佐伯氏、インテルの吉田氏、スクウェア・エニックスの和田氏、NTTドコモの夏野氏


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