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「編集長! 丸の内で牛につかまってモウ帰れません」――丸の内でアジア初の“カウパレード”開催

2003年09月16日 22時19分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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ウミ ノ ウシオ氏の作品“WIND MILK”
有楽町駅前の有楽町電気ビルに飾られた、ウミ ノ ウシオ氏の作品“WIND MILK”

東京駅駅前の丸ビルを中心に、日比谷公園(日比谷線日比谷駅)から日経ビル(丸の内線大手町駅)までの約1.6kmの道のりに、さまざまなペイントや装飾が施された牛の実物大の像を設置して自由に鑑賞するイベント、“カウパレード東京 in 丸の内 2003”が今月5日から10月5日の日程で開催されている。主催は東京都/千代田区/東京商工会議所/NPO法人 大丸有エリアマネジメント協会などで構成される“カウパレード東京 in 丸の内 2003実行委員会”(※1)。

※1 カウパレード東京 in 丸の内 2003実行委員会 東京都/千代田区/江戸開府400年記念事業実行委員会/東京商工会議所/東京コンベンション・ビジターズ ビューロー/大手町・丸の内・有楽町地区再開発計画推進協議会/NPO法人 大丸有エリアマネジメント協会/東日本旅客鉄道(株)/(株)東京国際フォーラム/三菱地所(株)



岩井俊雄氏の作品“Another Time Cow” お尻のディスプレー
丸ビルの隣、三菱重工ビル前に設置された岩井俊雄氏の作品“Another Time Cow”。額にカメラ、お尻には2つのディスプレーが組み込まれているお尻のディスプレーを覗くと、前方(額)のカメラで撮影された景色の再生/逆再生を繰り返しながら、摩訶不思議な映像空間を演出する

カウパレードは、1998年にスイスで第1回が行われた世界的なパブリックアート(街頭や公共スペースに展示する美術展)で、日本はもとよりアジア地域で開催されるのは今回が初めて。丸ビルの開業1周年、大手町・丸の内・有楽町地区再開発計画推進協議会15周年、大丸有エリアマネジメント協会発足1年を記念して実施されたイベントで、観覧は無料(一部は建物内部に置かれているため、閉館後は見られない場合がある)。

TETSURO氏の作品“ガンバレ 丸の牛”
いかにも日本ビジネスの中心地、丸の内らしいTETSURO氏の作品“ガンバレ 丸の牛”。サラリーマン風のいでたちで、足元に栄養ドリンク2本と携帯電話、パソコンのキーボードが置かれている

牛のサイズは、体長2.5×幅0.7×高さ1.5m(立っている場合、装飾やポーズによって異なる)。ペイントや装飾は、日本のアーティストやイラストレーター、建築家、美大生、千代田区内の中学生、および一般公募で参加した合計64組によって行われた(取材時点では一部作品が未出展で60作品が展示中)。展示されている像にはペイントだけでなく、内部をくりぬいて水族館や家(ドールハウス)を模したもの、カメラとディスプレーを仕込んで体験型アートに仕上げたものなど、さまざまな趣向が凝らされており、すべてを見つけるまでついつい歩を進めてしまう。展示している作品は会期中にスタートするオークションに掛けられ、売上金は社会貢献事業の団体に寄付される。

秋山具義氏の作品“SOCCOW”
東京駅の丸の内側に設置された、秋山具義氏の作品“SOCCOW”(支援:アディダス ジャパン(株))。読みはサッカウ? 背中には今まさにシュートが決まったゴールネット(ボールがネットに刺さっている状態)を載せ、手足(前足と後ろ足)には、ゴールキーパーのグローブとサッカーシューズを付けている

展示作品の配置を示す地図は丸ビルなどで無料配布されている。作品の画像は公式サイトで確認可能。作品に触ってみることは可能だが、乱暴に扱ったり、押す、上に乗るなどは厳禁なのでご注意いただきたい。

石黒亜矢子氏の“干支物語”
(株)東京三菱銀行 本店に居を構えた、石黒亜矢子氏の“干支物語”。荘厳な模様も見ものだが、頭の上にはねずみがちょこんと座し、ねずみが要領よく一番先を得た干支の物語を表現している

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