このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

【オーバークロック研究室】Athlon XP 1700+をオーバークロッキング(後半)

2003年03月23日 19時28分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

●ベンチマーク結果とまとめ

【図3】Superπ104万桁
【図4】3DMark2001SE(Build330)
【図5】3DMark03
【図6】PCMark2002
【図7】FINAL FANTASY XI Official BenchMark
【図8】N-BENCH Ver2.0

 テストでは、前述以外の設定も試している。その中でいくつか気になった点を述べておこう。まず、CPU内部クロック倍率についてであるが、FSB設定クロックやメモリクロックを規定以内に納めた条件で11倍速より低い10.5倍速や10倍速にあえてシフトした場合、システムが不安定になった。例えば、BIOSセットアップから10倍速にセットしてみたところ再起動の時点から起動困難となり、「ピーポーピーポー」とエラーの連続音が発せられた。また、10.5倍速だとAthlon XP 1600+を表示してポストしてきたものの「ブートはするがWindowsの起動は失敗してしまう」と言ったありさまだ。これは、CPUまたはマザーボードあるいは、その両方に何らかの理由があるものと考えられるが、現時点ではハッキリしない。もしも、これらの倍率で動作した場合のパフォーマンスは、どのようにグラフを変化させるのだろうか。つまり、このCPUの上限付近で動作させるとなると10倍速ならFSB設定クロックは、200MHzを超えてくる。そうなれば、チップセットのスペック上限にも到達する訳で、本システムの最大性能を発揮したパフォーマンスと言えるからだ。 なお、総合的な印象として「思った以上の好結果を得られた」と言って良いだろう。コストパフォーマンスは抜群であり、安定感も十分に感じられた。ただ、CPU内部クロック倍率が操作可能であるにも関わらず、デフォルトの11倍速以下の設定で動作できなかった条件下において、ベスト・パフォーマンスが11倍速設定で得られたのは、メモリの耐性も関係するとは言え、皮肉としか言いようがない。最後にメモリのセッティングは、非同期より同期にして、より高クロックでドライブする条件がパフォーマンスを得られるツボのようだ。

◎注意
メーカーが定めた周波数以上の動作は、CPUやメモリを含めてその他の関連機器を破損したり、寿命を縮める可能性があります。また、各電圧を高く設定する場合においても同様のリスクがあり、それらの結果によるいかなる損害についても、筆者およびAkiba2GO!編集部、製造メーカー、販売店はその責を負いません。オーバークロック設定・改造・BIOSの書き替え等は自己の責任において行って下さい。なお、この記事中の内容は筆者の環境でテストした結果であり、記事中の結果を筆者およびAkiba2GO!編集部が保証するものではありません。この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできませんので、あらかじめご了承ください。

【筆者プロフィール】鈴池 和久氏。オーバークロック歴は1995年登場のTritonチップセットの頃から。マザーボードの回路解析やハンダごてを使ってオーバークロック改造を施すのが得意。1998年出版の「パソコン改造スーパーテクニック」を初めPC改造に関する著書を複数執筆。現在は当ページのオーバークロック研究室コラム記事を執筆中。ハンドル名は「KAZ’」。1957年生まれ大阪府在住。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ