このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

【オーバークロック研究室】Athlon XP 1700+をオーバークロッキング(前半)

2003年03月21日 20時03分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

●Thoroughbredコア版Athlon XP 1700+のコア電圧対動作クロック

 うわさされるThoroughbredコア版Athlon XP 1700+のオーバークロック耐性を調べてみた。調査方法は、次の手順に従って実施している。

(1)CPUに対するコア電圧は、BIOSセットアップから規定値をセット。メモリタイミングは、例えば「CAS Latency time:2.5、Row Precharge delay:3、RAS to CAS delay:3、Row Active delay:7」などのように無難な数値を選ぶ。そしてメモリクロックもBIOSセットアップから倍率を操作して使用するモジュールの規定スペックを超えないように緩和させてテストを開始する。

(2)動作判定は、Windows XPを起動してベンチマークテスト代わりにSuperπを走らせる。

(3)無難に104万桁の計算を終了できたなら順次FSB設定クロックを高くして再度(2)を実行する。

(4)もしも、起動困難やSuperπがエラーを告げたなら、計算が終了できた直近の動作クロックをその時のコア電圧値における動作限界とする。

(5)次に、(4)のコア電圧から0.05V高い値をセットして(2)のテストを繰り返す。

(6)最後は、コア電圧の設定限界となる1.85Vでどこまで動作するのか調べた。

それぞれのコア電圧設定時における動作限界クロックは、グラフに示した通りだ。なかでもコア電圧1.85Vでは、実クロックにして2.2GHzもの周波数で動作した。これは、Athlon XP 2600+の実クロック2.13GHzを超える値であり、ちまたのうわさ通り、このCPUの素質の良さと耐性の高さを象徴している。ただし、個体差もあって、市販品全てが同じとは限らないし、実用的な動作クロックは、経験則から言っても若干下回るだろう。

【図2】Thoroughbredコア版Athlon XP 1700+のオーバークロック耐性

 さて、今回はここまで。次回は、メモリクロックとCPU内部倍率を操作しながら、ベストなパフォーマンスを探っていくことにする。

※後半はこちら

◎注意
メーカーが定めた周波数以上の動作は、CPUやメモリを含めてその他の関連機器を破損したり、寿命を縮める可能性があります。また、各電圧を高く設定する場合においても同様のリスクがあり、それらの結果によるいかなる損害についても、筆者およびAkiba2GO!編集部、製造メーカー、販売店はその責を負いません。オーバークロック設定・改造・BIOSの書き替え等は自己の責任において行って下さい。なお、この記事中の内容は筆者の環境でテストした結果であり、記事中の結果を筆者およびAkiba2GO!編集部が保証するものではありません。この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできませんので、あらかじめご了承ください。

【筆者プロフィール】鈴池 和久氏。オーバークロック歴は1995年登場のTritonチップセットの頃から。マザーボードの回路解析やハンダごてを使ってオーバークロック改造を施すのが得意。1998年出版の「パソコン改造スーパーテクニック」を初めPC改造に関する著書を複数執筆。現在は当ページのオーバークロック研究室コラム記事を執筆中。ハンドル名は「KAZ’」。1957年生まれ大阪府在住。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ