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ハイデルベルグ・ジャパン、デジタルカラー印刷機『NexPress 2100』を今秋発売

2003年01月21日 00時41分更新

文● 編集部 阿蘇直樹

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ハイデルベルグ・ジャパン(株)は20日、デジタル印刷システムを活用したオンデマンド印刷ソリューションを提供するため、同社のデジタル部門を強化、その一環として業務用デジタルカラー印刷機『NexPress 2100』を2003年秋に日本で発売することを発表した。

『NexPress 2100』
『NexPress 2100』

『NexPress 2100』は、独ハイデルベルグ社と米イーストマン・コダック社が設立したジョイントベンチャーである、米NexPress Solutions社が開発したデジタルカラー印刷機。通常のオフィス向けプリンターなどと異なり、毎時2000ページ以上の印刷を24時間以上継続できるよう、システム全体の自己診断機能を搭載している。そのほか、オフセット印刷機と同様に、画像をブランケットシリンダー(※1)を介して印刷用紙に転写する“NexBlanket”を採用し、コート紙やエンボス紙といった特殊紙にも印刷することが可能になっている。

※1 オフセット印刷で、印刷インキを印刷板から転写する、布層とゴム層を重ねたシートを巻き付けた円筒

『NexPress 2100』のシステムは、実際に印刷を行なうプリントエンジン部分と専用の管理ワークステーションである『NexStation』で構成される。NexStationは、Windows 2000 Serverベースで、CPUにPentium III-1GHzを2基、36GBのハードディスク(最大144GB)などを搭載するほか、10/100BASE-TXネットワークポートが用意されている。プロトコルはEtherTalkおよびTCP/IPが利用可能。印刷データはPDFやPostScriptのほか、印刷、出版関連の企業によって設立された標準策定団体“CGATS”(Committee for Graphic Arts Technologies Standards)が策定したレイアウト情報形式である“PPML/VDX”(Personalized Print Markup Language/Variable Data Exchange)にも対応している。“PPML/VDX”には、レイアウト情報のほかに個人情報を管理することができ、顧客データに合わせた印刷なども可能になる。NexStationの操作インターフェイスは標準では英語だが、日本で発売される製品ではすべて日本語化されるという。

本体サイズは、プリントエンジン部分が幅2002×高さ1729×奥行き5621mmで、NexStation部分が幅1070×高さ1070×奥行き1456mm。価格は未定。

同日行なわれた記者発表会では、2002年11月に販売を開始したモノクロ印刷システム『Digimaster 9110』および今回発表された『NexPress 2100』を中心に、デジタル印刷機器の販売部門を強化することが発表された。ハイデルベルグ・ジャパンのデジタル本部長に就任した佐野英夫氏は、「印刷ビジネスが今後、単純な文書の作成ではなく顧客の情報を活用するビジネスに変化するという」予想を示し、「印刷業界向けに機器販売、サポートだけでなく、コンサルティングサービスを提供するための体制も整える」と語った。

ハイデルベルグ・ジャパン デジタル本部 本部長である佐野英夫氏
ハイデルベルグ・ジャパン デジタル本部 本部長である佐野英夫氏

具体的には、これまで100人規模であったデジタル部門の販売スタッフに、新たにコンサルティングスタッフを50人追加し、システム開発などのサービスも提供できる体制を整える。これにより、来年度中に『Digimaster 9110』と『NexPress 2100』をあわせて50台の販売を目指すとしている。販売はこれまでの中心的な顧客である印刷会社に加え、新たにプリントショップや一般企業に対してもアプローチするという。

ハイデルベルグ・ジャパンのデジタルビジネス展開
ハイデルベルグ・ジャパンのデジタルビジネス展開

デジタル印刷機器市場にはすでに複数のベンダーが参入していることについて質問されると、「先行するベンダーには市場を開拓していただいたと考えている。Digimasterに対する顧客の期待は大きいので、サービスやコンサルティングと連携すれば十分競争できる」(佐野氏)と答えた。

また、同社デジタル本部プロダクトマネジャーの鈴木浩二氏は、デジタル印刷機器がターゲットとする“VDP”(Variable Deta Printing、可変データ印刷)について、具体的な事例を紹介した。

ハイデルベルグ・ジャパン デジタル本部 プロダクトマネジャーの鈴木浩二氏
ハイデルベルグ・ジャパン デジタル本部 プロダクトマネジャーの鈴木浩二氏

“VDP”とは、顧客データベースと印刷を連携し、個人の嗜好に合わせた印刷物を提供するというもの。鈴木氏は、独ハイデルベルグが実際に行なったダイレクトメールキャンペーンの事例をもとに、“VDP”で印刷したダイレクトメールの方が契約に結びつきやすいことを紹介。一方で“VDP”はコストが割高になるというデメリットもあるが、「1%の契約締結率に対するコストを見ると、“VDP”はそれほど割高ではなく、むしろ効率的」(鈴木氏)であると語った。

独Stadtwerke Dusseldorf社との共同ケーススタディー
独Stadtwerke Dusseldorf社との共同ケーススタディー。1400の法人顧客に対し、半数には固定データのダイレクトメールを、残り半数には内容を“VDP”で印刷したものを送った
ケーススタディの結果
その結果、“VDP”で印刷したダイレクトメールを送ったグループの方が明らかに多く契約していたという

なお、14日にハイデルベルグ・ジャパンが東品川の新社屋へ移転したことを記念し、2月5日から6日にかけてオープニングフェアを開催する。オープニングフェアでは、同社新社屋ショールームにて『Digimaster 9110』や『NexPress 2100』などのシステムを展示するという。

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