米エヌビディア社は16日、AMD製CPU“Athlon/Duron”用チップセットの新製品として『nForce2シリーズ』を発表、18日に国内プレス向けの説明会を行なった。nForce2は従来の“nForce(エヌフォース)シリーズ”に比べて、FSB 333MHzに対応(※1)、メインメモリーにDDR 400/DDR 333をサポート、内蔵グラフィックス機能がGeForce2 MX相当からGeForce4 MX相当に高速化、IEEE1394、USB 2.0、UltraATA/133などのインターフェースを標準搭載、といった特徴がある。チップセットのOEM価格は明らかにされていないが、同説明会ではAbit/ASUSTeK/Leadtek/MSIなど7社からサンプルマザーボードが展示され、搭載製品の出荷・発売が近いことを印象付けた。
今回発表された『nForce2 IGP』 | 同じく『nForce2 MCP』 |
nForce2には、いわゆるNorthbridgeに当たるチップとして『SPP』『IGP』、Southbridgeに当たるチップに『MCP-T』『MCP』と、おのおの2モデルが用意されている。SPPはグラフィックス機能を内蔵せず8x対応の外部AGP(もしくはPCI)スロットにビデオカードを接続する。トータルコストは上がるが、最新のグラフィックスカード(グラフィックスチップ)に載せ換えられるというメリットがある。IGPはGeForce4 MX相当のグラフィックス機能を内蔵しており(動作クロックは現時点で未決定、外部AGPも利用可能)、マザーボード上に出力端子が用意されていればデュアルディスプレー出力(nView)なども可能。コストパフォーマンスの高さが特徴だ。FSB 333MHzやメインメモリーのDDR 400/DDR 333への対応(最大で3GBまで搭載可能)など、内蔵ビデオ機能の有無以外のスペックは共通。
説明会で壇上に立った米NVIDIA日本支社支社長 東 正次氏 | 現在開発中としながらも、AMDとNVIDIAの親密な協力関係を象徴するように、次世代CPU“CrawHammer”対応nForceのサンプルマザーボードを披露した米NVIDIAのシニアプロダクトマーケティングマネージャ 林祥源(Michael Lim)氏 |
AMDが年内にも投入すると噂される、x86-64(現行のx86命令を拡張した64bit CPUアーキテクチャ)対応の次世代CPU“CrawHammer”を載せたサンプルボード。チップセットの型番には『CRUSH K8』とある |
説明会の会場に展示されていたマザーボードは以下のとおり。そのほか、Albatron/Shuttle/SOLTEK/BIOSTAR/TATUNG/AOpenなどがパートナーとして紹介された。
- Abit『NV7II-8X』
- ASUSTeK『A7N8X』
- Chaintech『7NJS(ATX)』
- Epox『8R-DA』
- Leadtek『WinFast K7NCR18G』
- MSI『MS6570』
- FIC『D33007』および型番不明のMicroATXマザー(2製品)
説明会の会場に展示されたマザーボード。写真はAbitの『NV7II-8X』。6chのアナログオーディオ出力端子と、光デジタルオーディオ端子が用意されている |
ASUSTeK『A7N8X』。ビデオ出力端子、6chのアナログオーディオ出力端子、2つのEthernetポート、4つのUSBポートなどが並ぶ |
黄色いスロットが特徴のChaintec『7NJS(ATX)』。D-sub15ピン×2の2系統ディスプレー出力端子、6chのアナログオーディオ出力端子などを装備。コネクターの金属部分も金色に輝いている。ド派手の一言 |
ユニークな形状のファンを載せたEpox『8R-DA』。6chのアナログオーディオ出力端子にUSB×4を搭載。このマザーボードに限らず、Ethernetポートは1つのみという製品が意外に多い |
最近はグラフィックスカードだけでなくマザーボードでも知名度を上げているLeadtekの『WinFast K7NCR18G』。端子類は、6chのアナログオーディオ出力にUSB×2、Ethernetポート×1を装備 |
赤いPCBにクリアのファンを搭載したMSIの『MS6570』。黄色のIDE×3ポートが目立つ。6chのアナログオーディオ出力とUSB×4、Ethernet×1の各端子を搭載する |
FICの『D33007』(後ろにわずかに見えてるのがIGP+MCP2採用のMicroATXタイプ)。6chのアナログオーディオ出力、USB×4、Ethernetポート×2を搭載。MicroATXタイプはEthernetが1つで、USBは4ポート |