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シトリックス、アプリケーションをウェブ対応にするソフト『MetaFrame XP for Windows,Feature Release 2』を発表

2002年06月28日 01時36分更新

文● 編集部 田口敏之

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シトリックス・システムズ・ジャパン(株)は26日、『Citrix MetaFrame XP for Windows,Feature Release 2』(以下MetaFrame XP)を発売した。7月19日に出荷を開始する予定。販売は、同社の販売パートナー経由で行なう。

ウェブブラウザーからアクセスが可能
アプリケーションをウェブ対応にし、ウェブブラウザーからアクセスを可能にする『Citrix MetaFrame XP for Windows,Feature Release 2』

MetaFrame XPは、アプリケーションに修正を加えることなくウェブ対応にし、ウェブブラウザーから利用できるようにするソフト。今回のバージョンから追加したコンポーネントにより、クライアント/サーバー型アプリケーションやWin32アプリケーション、自社開発のアプリケーションもウェブ対応にできるようになった。これらのアプリケーションは、ネイティブなウェブアプリケーションなどと併せて、すべて1ヵ所からアクセスと管理を行なえる。

シニアプロダクトマーケティングマネージャーの竹内裕治氏
シニアプロダクトマーケティングマネージャーの竹内裕治氏

発表会で、同社シニアプロダクトマーケティングマネージャーの竹内裕治氏は、同製品について「ビジネスアプリケーションを配備するための時間を短縮し、点在するビジネス拠点を相互に接続し、どこにいても仕事ができる環境を用意して、ノンストップビジネスを可能にする」と述べた。

MetaFrame XPを構成する主なコンポーネントは以下の通り。

Citrix Secure Gateway 1.1
Citrix Secure Gateway 1.1の概念図
NFuse 1.7
Windowsアプリケーションやクライアント/サーバー型業務アプリケーションなどを、コードの書き換えなしにウェブ対応にできるコンポーネント。パススルー認証やNAT経由のファイヤーウォール、ポートアドレス変換、Windowsインストーラーなどをサポートし、セキュリティーの強化やパフォーマンスの向上を図っている
ICAクライアント 6.30
WindowsパソコンやWindows以外のOSを用いているパソコン、PDAなど、各種のデバイスをサポートするクライアントソフト。パフォーマンスが向上し、プリントジョブなどが従来に比べて高速に処理できるという
Citrix Secure Gateway 1.1
SSL/TLS暗号化に対応したセキュリティーゲートウェイ。NFuseをネイティブにサポートし、インターネット経由でMetaFrame XPサーバーとICAクライアント間でセキュアーな通信を行なえる
Enterprise Services for NFuse
大規模システム向けの『MetaFrame XPe』に付属するNFuse。アプリケーションが複数のMetaFrame XPサーバーに存在する環境下で、すべてのアプリケーションをNFuse経由で1ヵ所に集約してユーザーに提供することにより、管理者のメンテナンス効率とユーザーの利用効率を向上させるという
管理者権限を割り振ることができる
管理者権限を役割ごとに割り振ることができる

新機能としては、管理コンソールの機能が拡張され、Active Directoryと連動するほか、サーバー、アプリケーション、ユーザー、プリンター、ライセンスなどの管理を1ヵ所で集中して行なえるようになった。また、これまでアドミニストレーターだけが持っていた管理者としての権限を、役割ごとに割り振ることができるようになり、ユーザーのアクセス権限を、“ユーザーポリシー”という形でActive Directory上のユーザーやグループごとに設定できるようになった。さらに、特定のユーザーのデスクトップに管理者がリモートでアクセスするという、従来1対1で行なっていたシャドーイングの機能が強化され、別々の場所からアクセスしている複数のユーザー同士が、同一のコンテンツを同時に参照しながら、コンテンツに対する共同作業を行なえるようになった。

代表取締役社長の田中正利氏
代表取締役社長の田中正利氏

同社代表取締役社長の田中正利氏は、「ITの発達とともに、アプリケーションをどんな場所でも使いたいというニーズが高まってきた。弊社では、あらゆる場所からデータのみならずアプリケーションに簡単にアクセスできるツールを出している」と述べ、「会社に仕事に行く、という形から、自分がいるところで仕事ができるようにしたい。場所も時間もネットワークデバイスも選ばず、必要なデータやアプリケーションにアクセスできるようにしたい。ネットワークやブロードバンドが発展すれば、職場を連れて歩くという社会ができると思う。これを我々は“Virtual WorkPlace”という言葉で表現している。MetaFrame XPは、このVirtual WorkPlaceをより身近にする製品に仕上がっている」と語った。

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