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まさにアイディア商品!PCIスロットに直接接続するHDDが発売

2002年05月29日 22時15分更新

文● 編集部

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PCI DISK CARD

 HDD増設のもっともスマートな手段となるかもしれない製品「PCI DISK CARD」が登場した。これはシステムトークスという企業製で、プリンストンテクノロジーのブランドから登場した製品。135(W)×102(D)mmというサイズのPCIカードに20GBか30GB、あるいは40GBの2.5インチHDDが取り付けられているというものだ。



PCI DISK CARD
「PCI DISK CARD」
2.5インチHDD→PCI変換アダプタ?
2.5インチHDD→PCI変換アダプタといった印象
MHR
フレームから“MHR”の文字を確認できる

 右の写真を見るとまさにHDDを直接PCI接続するイメージで、電源もPCIから供給するためケーブルの取り回しなどについて思い煩う必要がまったくないのはうれしいところ。奥行きが10cm強あるため、Low Profile専用のPCIスロットへは接続できないという仕様を考えると、ライザカードを利用して一般的な奥行きのPCIカードを差せるようになっているひと昔前のデスクトップ/ブックサイズPCなどが主なターゲットとなるだろう。3.5インチベイはFDDが占拠し、1つだけしか用意されていないシャドウベイは数GB程度のHDDが幅を利かせている、そんな局面で重宝しそうだ。

 搭載するHDDは流体軸受けを採用する富士通製の9.5mm厚“MHR2xxxAT”。回転数4200rpmでキャッシュ容量は2MBというモデルだ。カードはUltra ATA/100対応のIDEコントローラを搭載するため、Ultra ATA/100非対応のシステムでもMHR2xxxATの転送モードにはUltra DMA/100を利用できるようになっている。また、カードには同じくUltra ATA/100に対応するATAPIコネクタが用意され、ここには2台のATAPIデバイスを接続可能。2.5インチHDDがプライマリで、ATAPIコネクタ側がセカンダリとなる。つまり、いま使っている3.5インチHDDから重要なデータを全部PCI DISK CARDに移し、3.5インチHDDは大容量かつ高速なものに換装。それをシステムドライブとしてWindows XPや2000をインストールし、PCI DISK CARDはデータドライブとして利用するなどといった使い方も考えられるわけだ。PCI DISK CARDの容量だけで十分と言うのであれば、古いHDDからPCI DISK CARDへCドライブの内容をそのまま転送できる同梱のWindows 95 OSR2以降/98/Me対応ソフト「Drive Exchanger」で、現在使用しているHDDからシステムをごっそりPCI DISK CARDへ移してしまうというのもアリだろう。最低でも20GBの容量があれば、PCI DISK CARDだけでも十分にシステムドライブとして利用できそうだ。


カード裏面。HDD固定用フレームはビスで留められており、着脱が簡単そうに見えるが、プラスドライバーに対応しそうなビスの窪みには中央部に突起があり、そのままではプラスドライバーを利用できない。HDDの着脱を行うためには何らかの対応が必要だ
カード裏面 ビス
3モデル

 販売を開始したのは高速電脳で、価格は20GBモデル「PHDPCI-20」が2万9800円、30GBモデル「PHDPCI-30」が3万4800円、40GBモデル「PHDPCI-40」が4万4800円で、HDD単品を購入するのに比べるとかなり割高。このため、拡張性に優れるPCを何台も抱えるような自作ユーザー向けの製品とは残念ながら言えないものの、オフィスのPCや、以前購入し、インターネットブラウジング専用となっているようなPCの記憶容量を簡単にアップグレードできる製品としての魅力は決して小さくなさそうだ。ユニークかつ実用性のある容量を持った記憶装置としてマニアの注目を集める可能性も十分にある。



【取材協力】

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