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ServerWorks製チップセット搭載の珍しいMicroATXマザーがデビュー

2002年04月11日 23時48分更新

文● 小磯

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MS-6394

 サーバ向けのServerWorks製チップセットを搭載するMicroATXマザーボードという珍しい製品がアキバに現れた。MSI製の「MS-6394」がそれで、昨年10月から一時期店頭展示を行っていたUSER'S SIDE本店が販売を開始している。ServerWorks製チップセットを搭載するMicroATXフォームファクタのマザーボードが単品販売されるのは今回がはじめてだろう。



NB6635
SB7440

 搭載するチップセットは“ServerSet LC-T”。ServerWorksが公開しているデータシートによればServerSet LC-Tは665MB/秒の広帯域を持つNorth Bridge“NB6635”とSouth Bridge“IB6566”で構成されていることになっているが、ボードを見てみると、MS-6394はIB6566の代わりにI/O Bridge(PCI-LPC Bridge)“SB7440”を搭載している。ServerSetは各OEM先によって異なるチップセット構成を採ることが珍しくなく、「MS-6394のServerSet LC-TはNB6635とSB7440」ということなのだろう。ちなみにマニュアルによるとチップセットは“ServerWorks LC-T”+“ServerWorks CSB5”。



マニュアル
“ServerWorks LC-T”と“ServerWorks CSB5”をチップセットとして紹介するマニュアル
PCI
ボード上のシルク印刷でバージョンは1.0となっており、昨年展示された“0D”とはデザインも若干異なっている

 CPUはTualatinコア版PentiumIIIのシングル動作のみをサポート。2本用意されるSDRAM専用DIMMスロットはレジスタードタイプのみに対応し、最大2GBまでのPC133 SDRAMを搭載可能だ。拡張スロットは64bit/66MHz PCI×1、32bit/33MHz PCI×2。オンボードではATI Technologies製のビデオチップ“Rage XL”とVRAM 4MB、そしてIntel製の10Base-T/100Base-TX対応ネットワークコントローラ“i82550”を2つ搭載するほか、Promise製のUltra ATA/100対応IDE RAIDコントローラ“PDC20265R”を用意している。



Rage XL&i82850×2 インターフェイス
Rage XLとi82850×2。ここだけ見るといかにもServerSetで、サーバボードといった趣だ外部インターフェイス。バックパネルは同梱。このほか、シリアル×1をブラケットで引き出せる

 超小型ベアボーンPC以外では需要が明らかに下がり、収束へと向かっているSocket370 CPU用のマザーボードだけに扱いは難しいが、ある程度高い信頼性が要求されるファイルサーバやウェブサーバを小型筐体に収めたいというのであれば購入を検討する余地はありそうだ。小型サーバが欲しいけど、小型キューブベアボーンPCはちょっと…という、こだわり派向けアイテムと言えるだろう。価格は3万6800円と、MicroATXながらServerWorks製品を搭載しているだけに高めとなっている。ちなみにエム・エス・アイ・コンピュータ・ジャパンによる国内流通品。

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