Pentium 4用マザーボードとしてははじめて64bit/66MHz PCIバスを搭載し、かつ公式にFSB 533MHz版Pentium 4に対応するマザーボード「NUVIA-GL」がRIOWORKSから登場した。さらにギガビットイーサネットコントローラまで搭載しながら、どことなく微妙な仕様になっているのが特徴だ。実売価格はTSUKUMO eX.で3万3979円、OVERTOPで3万5300円。
パッケージに記載された主な仕様 | FSB 533MHz版Pentium 4の設定項目が記載されたマニュアル | 「NUVIA-GL」 |
North BridgeとAGPスロットの近くに用意されている“VPX-64”チップ |
拡張スロット。AGPと64bit/66MHz PCIが排他利用だ |
NUVIA-GLが搭載するチップセットは64bit/66MHz PCIバスをサポートしていない“Apollo P4X266A”。だがVIAが昨年12月に発表した、AGPを64bit/66MHz PCIに変換する“VPX-64”(型番:VT8101)というコントローラチップをボード上に搭載することで、NUVIA-GLにおける64bit/66MHz PCIバスの利用を可能にしている。VIAの発表によれば、これはバリューサーバ向けのソリューションで、P4X266Aマザーボードなど、安価なデスクトップ向けマザーボードを用いて廉価にサーバを構築するための選択肢だという。サーバ利用であるならばAGPはまず必要ないわけで、ならばAGP(2x)の533MB/秒という帯域をそのまま64bit/66MHz PCIに使ってしまおうという思い切った発想だ。簡単に言うと、AGPと64bit/66MHz PCIは排他利用ということになる。サーバ用途と割り切ればP4X266Aベースの安価な選択肢としておもしろいだろう。しかし一方でデスクトップPCでの利用を考えると、3万円を超える高価な製品でありながら、たとえばAGPビデオカードとUltra320 SCSIカードの同時利用はできないわけで、なんとももったいないという気持ちになる人も少なくないだろう。
基本的なマザーボードレイアウトは同社従来製品「NUVIA」を踏襲しており、AGPはAGP Proスロットを用意し、32bit/33MHz PCIスロットは5本装備。NUVIAで空きパターンとなっていたギガビットイーサネットコントローラは今回Broadcom製のものが搭載されている。South Bridge“VT8233C”が内蔵する10Base-T/100Base-TX対応コントローラとあわせ、2ポートのネットワーク機能を持つことになる。このほか、NEC製のUSB2.0コントローラも新たに搭載しており、2ポートをブラケットに引き出せるようになっている。DIMMスロットは4本(最大4GB)。ちなみにFSB 100MHz設定時にはBIOSから105/114/117/120MHzのFSB設定が可能だ。
オンボードのインターフェイス。専用のバックパネルも同梱する |