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カナダのマルチメディア企業を紹介するイベント“カナダ・マルチメディア・ショーケース”が開催

2002年03月13日 22時00分更新

文● 編集部 今井睦俊

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在日カナダ大使館の商務部は13日、都内でカナダのマルチメディア企業を紹介するイベント“カナダ・マルチメディア・ショーケース”を開催した。参加各社のプレゼンテーションの後、製品の展示会や交流会などが開かれた。

イベントには、サイド・エフェクトソフトウェア(Side Effects Software)社、イマージョン・スタジオ(Immersion Studios)社、トゥンブーム・テクノロジーズ(Toon Boom Technologies)社、カイダラ(Kaydara)社、ACDシステムス(ACD Systems)社、イナゴ(iNAGO)社、ボイスエイジ(VoiceAge)社の6社が参加した。冒頭で、カナダ大使館の経済商務担当のピーター・G・キャンベル(Peter G. Campbell)公使が挨拶を行なった。同氏は、「カナダは、日本と同様にマルチメディア分野の成長が著しく、これらからも画期的な技術や革新的な製品を生み出し、成長を続けていくだろう」と強調。「この成長を支えているのが、カナダの人材の質と教育制度の充実である」とし、「大学などの教育機関が毎年マルチメディア分野に対して、何千人もの人材を輩出している」と述べた。

3次元アニメーションツール『Houdini』の操作画面
3次元アニメーションツール『Houdini』の操作画面。背景画像に対してCG画像(ロケット)の動きを融合できる

続いて、参加した各社が順番に自社の紹介や製品のデモなどのプレゼンテーションを行なった。最初に、サイド・エフェクトソフトウェアが自社開発のCG処理ソフトを紹介した。同社は、本社をトロントに置き、1987年の設立。ハリウッドでの映画製作に用いられている3次元アニメーションツール『Houdini(フーディーニ)』の開発元である。同製品は、カスタマイズ可能なオープンアーキテクチャーを採用し、3次元CGを生成するためのモデリング/レンダリング/アニメーションなどの機能を搭載し、CGの加工処理を定義するスクリプト言語機能を内蔵する。最近のアカデミー賞の特殊効果賞を受賞したほとんどの映画では、特殊効果の一部に同製品を利用しているという。

イマージョン・スタジオのロドニー・ホインキスCTOイマージョン・スタジオのロドニー・ホインキスCTO

また、イマージョン・スタジオのロドニー・ホインキス(Rodoney Hoinkes)CTO(Cief Technology Officer)が、同社の事業について紹介。同社は、1997年の設立で、博物館などの大型映像施設にハードとソフトのインテグレーションソリューションを提供している。同社の技術を用いると、観客はタッチスクリーンを操作しながら、複数のプロジェクターで投影される映像を変化させ、点数を競うエンターテイメントコンテンツを体験できるという。同社が提供しているコンテンツは、海底の生態系を学習可能な“Storm Over”、宇宙飛行士の人体を遠隔操作で診断/治療する“VITAL SPACE”、ボストン市の歴史や観光スポットを紹介する“Here's Boston”など。同氏は、同社がカナダ、米国、フランスなどで導入事例があるが、日本での実績がなく、「スミソニアン博物館の自然史博物館にも採用された最先端の技術を活用できる日本企業を探している」と語った。カナダ大使館では、同イベントを通じて、マルチメディア産業を持つカナダと日本の交流を促進するとしている。

コンテンツの上映方法
コンテンツの上映方法。観客はタッチスクリーンを通じてプロジェクターの映像を操作できる

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