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EC-One、“コンポーネント・バンク フォーラム”開催――ウェブサイト“Open cBank”スタート

2001年09月10日 19時35分更新

文● 編集部 佐々木千之/田口敏之

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(株)イーシー・ワンは6日、広くシステムインテグレーション(SI)に携わるSEなどを対象に、プライベートセミナー“コンポーネント・バンク フォーラム”を開催した。同フォーラムは、EJB(Enterprise JavaBeans)コンポーネントの普及/啓蒙と、イーシー・ワンが主体となって行なっているEJB事業“コンポーネント・バンク”(以下cBank)の推進を目的としている。また同社は同日、“cBank”に関する記者説明会を開催した。

“cBank”とは、Javaによる企業向けソフト開発技術であるEJB技術を利用し、企業間でソフトウェア部品(コンポーネント)の相互開発・流通・再利用を促す事業。EJBを利用すればソフトウェアの構造をある程度パターン化でき、コンポーネント化がしやすい。機械部品と同じように、ソフトウェア開発においても、異なる企業で作成したコンポーネントを流通させ、相互に利用できれば、ソフト開発の期間の短縮や、生産性の向上などが可能になると言われてきた。

取締役副社長の最首英裕氏取締役副社長の最首英裕氏

イーシー・ワンは、企業相互間でのコンポーネントの開発・流通・再利用を行なうために、複数のパートナー企業(※1)とEJB事業“cBank”を設立。そして、“Java2 Enterprise Edition”(※2)のBlueprintsをモデルとして、EJBにおけるソフトウェア設計パターンを統一できる基盤ソフトウェア『cFrameworks』を自社開発した。

※1 現在の主なパートナー企業は、伊藤忠テクノサイエンス(株)、インテル(株)、エヌ・ティ・ティ・コムウェア(株)、沖電気工業(株)、サン・マイクロシステムズ(株)、日本アイ・ビー・エム(株)、日本BEAシステムズ(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)、(株)日立製作所など。

※2 米サン・マイクロシステムズ社が提唱している、企業システム向けJava規格。

パートナー企業は、cFrameworks上でコンポーネントを開発して“cBank”に登録すれば、ロイヤリティー収入が見込めるだけでなく、ほかのパートナー企業が開発したコンポーネントを利用して、ソフトウェア開発を行なえる。これによって、システム開発生産性が向上し、ソフトウェア資産を有効利用できるようになるという。

Java技術に特化したSI企業であるイーシー・ワンは、'98年の設立以来、EJB技術を利用して、サーバーサイドアプリケーションや、ウェブシステムの開発に取り組んできた。この開発の生産性を上げるために、EJB再利用についてのノウハウを蓄積してきたのだという。

同社は社内での実証実験を続行する一方で、企業間でのコンポーネントの相互利用を行なっていくために、現在の“cBank”コンポーネント製品を共同開発する組織“Open cBank”をパートナー企業と立ち上げた。

すでに同社はユーザー認証用のシステムコンポーネントである『cPermission』や、電子商取引用のコンポーネントパッケージである『cShopping』などを開発・提供している。こういったコンポーネントが、現時点で“eBank”上に2~30用意されているという。同社によれば、年内には他社が開発・提供したものを含めて、数百のコンポーネントが揃うのではないかとしている。

同社はまた、同日付けで共同開発組織と同名のウェブサイト“Open cBank”をオープンした。このウェブサイト上では、“cBank”へのメンバー登録が行なえるだけでなく、通常100万円で提供しているcFrameworksの、2ヵ月間使用できる評価版のダウンロードが可能。

11月には、パッケージ・コンポーネント開発ツールである『cStudio』を提供する予定。これはcFrameworksをベースにしたGUIによる開発環境。コンポーネントを組み合わせることによって開発を行ない、EJBやJavaの専門的な知識をそれほど必要としないという。このツールを使うことで、技術者の生産性は、現在の数倍になるとしている。

記者説明会において、加山社長と最首副社長は、“cBank”の現状と、将来の展望について語った。

それによると、“cBank”にはすでに、50を超える企業が参加しているという。EJB開発に取り組んでいる技術者は4桁以上にいるはずではあるが、さらなる普及のためには、EJBのコンポーネントを作ることに、それほど詳しくない者も参加できる環境を整えなければと考え、『cStudio』などのコンポーネント・パッケージを用意したのだという。

代表取締役社長の加山幸浩氏代表取締役社長の加山幸浩氏

また代表取締役社長の加山氏は、「国内のEJB市場は、去年から今年にかけて急激に大きくなってきています。また規模の大きなウェブベースでの開発には、EJBの利用が一般化してきている」と述べた。その理由はコンポーネント化による生産性の向上にあるということを指摘した上で、「この傾向は、今後も増加し続ける」と、EJBビジネスの将来についての見解を語った。

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