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日本テレコムと日本HP、ブロードバンドコンテンツ配信実験を実施

2001年08月30日 11時26分更新

文● 編集部 佐々木千之

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日本テレコム(株)と日本ヒューレット・パッカード(株)は29日、都内で記者会見を開催し、共同でブロードバンドコンテンツ流通サービスの、商用化に向けた実証実験を9月に開始すると発表した。

このブロードバンドコンテンツ流通サービスは、日本テレコムが全国に展開している光ファイバーによる高速IPネットワーク網“PRISM(プリズム)”とASP事業者向けサービス“Fastlane(ファーストレーン)”(※1)を使用し、動画やゲームなどのリッチなコンテンツを高品質で配信するためのネットワークと、認証や課金などのサービスのためのインフラを提供するもの。

※1 Fastlaneは、日本テレコムが展開するデータセンターサービス“ViPS(ビップス)データセンター”のユーザーに、顧客管理機能や課金システムを提供するサービス。近日中に正式アナウンスを予定する。

日本テレコムコンシューマー事業部CDNプロジェクトの盛田仁部長と、日本HPビジネスカスタマ事業統括本部マーケティング本部の松本光吉本部長
日本テレコムコンシューマー事業部CDNプロジェクトの盛田仁部長(右)と、日本HPビジネスカスタマ事業統括本部マーケティング本部の松本光吉本部長(左)

従来のコンテンツ配信サービスでは、サーバーやネットワークの一部に負荷が集中してボトルネックとなっていた。これに対して、今回のブロードバンドコンテンツ流通サービスでは、CATV、ADSL、光ファイバー事業者の持つサーバーにPRISMを通じてコンテンツをあらかじめ分散して配置したり、コンテンツキャッシュサーバーを設置することで、広域負荷分散を行ない、サーバーアクセスの軽減、ネットワークトラフィックの効率化、コンテンツの安定した再生状況をもたらすとしている。日本HPは、これらの実現に必要なコンテンツサーバーやキャッシュサーバーなどのハードウェアを提供する。

日本HPが提供するサーバー群はすべて、インテル製プロセッサーを搭載し、OSはWindowsまたはLinuxを採用したものになる。日本HPはこれまで、こうしたサービス向けのシステムとしては、同社独自のPA-RISCプロセッサーとhp-uxを組み合わせたサーバーで構築してきたが、今回は商用サービスをにらんだコスト重視の観点から、インテル製プロセッサーとWindowsまたはLinuxによるシステム構成になったという。

実証実験におけるテーマ
実証実験におけるテーマ

実証実験では、インターネット全般に向けたオープンコンテンツと、実験に参加するISP/CATV事業者などの閉じたネットワークに限定したコンテンツの2種類のコンテンツを対象とし、9月から11月末までの3ヵ月間実施する。この間、高速IPネットワーク網に適したサーバーやキャッシュ配置方式、複数のメディアフォーマットを取り扱う汎用性の高い配信方式、ビジネスインフラとしての認証・課金方式などについて検証する。

実験のネットワークイメージ
実験のネットワークイメージ

実験にはパートナー企業として、インテル(株)、F5ネットワークス ジャパン(株)、(株)ジャパネットたかた、(株)スカイパーフェクト・コミュニケーションズ、ネクストコム(株)、リアルネットワークス(株)が参加する。配信予定のコンテンツは、リアルネットワークスのRealフォーマットの動画コンテンツ(ストリーミングおよびダウンロード)が中心。主な対象ユーザーは日本テレコムのODNユーザーのうち、ADSLサービス“J-DSL”を利用している数万人。オープンコンテンツについては、一般のインターネットからも視聴可能だが、画像のクオリティーは必ずしも良くないとしている。

実証実験終了後、12月に試験サービスを開始し、さらに2002年中の商用サービス開始を予定しているが、具体的な時期については現時点では未定としている。

両社では、実証実験と試験サービスでノウハウを蓄積し、ネットワークインフラだけでなく、コンテンツビジネスに必要なサービスインフラも合わせて提供することで、コンテンツ事業者が参入しやすい環境を作り、多くのコンテンツ事業者を引き込みたい考えだ。

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