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三菱、色再現規格“sRGB”に対応した液晶プロジェクターを発売

2001年08月09日 22時18分更新

文● 編集部 田口敏之

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三菱電機(株)は9日、マルチメディア対応データプロジェクター『LVP』シリーズの新機種『LVP-X500』、『LVP-XL1』、『LVP-SL1』を、9月より順次発売すると発表した。

『LPV-X500』
『LPV-X500』

『LVP-X500』は、2000年9月に発売した『LVP-X400』の後継機種。XGA対応の1.3インチ形TFT液晶パネル3枚(RGB各1枚)と、300WのSHPランプの採用によって、3700ANSIルーメンの輝度を実現した。解像度はXGA(1024×768ドット)で、SXGA圧縮表示(1280×1024ドット)にも対応している。また色調を忠実に再現する“sRGB”(※1)対応モードと、外光を検出して画質を自動補正する“IRIS(アイリス)”(※2)、そして従来機種同様、画面全体の色調バランスの調整を可能とする“ナチュラルカラーマトリクス”方式(※3)を搭載している。

※1 WinColor Spec.として米マイクロソフト社、セイコーエプソン(株)、米ヒューレット・パッカード社や同社などが推進する、標準色再現規格。電気関連分野の国際標準を策定する会議・IEC(International Electrotechnical Commission)において、1998年10月に国際標準として制定された(IEC61966-2-1)。

※2 “Intelligent Room Illumination Sensor”の略で、外光によって画面が白けないように、設置する環境の光の変化に応じてコントラストを自動調節し、あらゆる環境下ではっきりとした画面を保つための機能。

※3 同社が開発した色再現システム。赤、緑、青、黄、シアン、マゼンタの6色独立色変換ならびに彩度調節により、ユーザーによる色調変更を可能としたもの。

新機能“sRGB”と“IRIS”
新機能“sRGB”と“IRIS”。“ナチュラルカラーマトリクス”に加え、さらに忠実な色再現を実現したという

また、10BASE-TのHub端子を5ポート(内1ポートはカスケード対応)搭載しており、最大4台のパソコンと接続してネットワークが構築できる。4台のPCを利用したプレゼンテーションや、来客との間で、フロッピーディスクやメールでは対応できない大きなサイズのデータを渡したりといったことが可能になるという。

さらに、光源ランプの出力切り替えにより、冷却ファンの騒音レベルを低減(37dBA→34dBA)する“静音モード”。画像をデジタル処理することによって、強調したい部分を拡大することが可能な“2画面デジタルズーム”機能。投射した画面上に、パソコン画像とビデオ映像を同時に再生する“PiP(ピクチャーインピクチャー)”機能などを搭載している。価格は130万円で、9月17日に発売する。

『LVP-XL1』
『LVP-XL1』
『LVP-SL1』
『LVP-SL1』

『LVP-XL1』と『LVP-SL1』は、モバイルタイプのプロジェクターで、1000ANSIルーメンの輝度を実現しているほか、sRGB対応モード、IRIS、そしてナチュラルカラーマトリクス方式、静音モードなどは『X500』と同様に搭載している。2機種の違いは解像度で、『XL1』はSXGA圧縮表示(1280×1024ドット)が可能となっている。価格は『XL1』が49万8000円で、『SL1』が39万8000円。9月10に発売する。

三橋氏
リビング・デジタルメディア事業本部・副事業本部長の三橋氏

同日行なわれた発表会で、リビング・デジタルメディア事業本部・副事業本部長の三橋康夫氏は「小・中・高・大学での教育ツールとして、またショールームや各種エントランス、医療現場やデザイン系などの専門的なツールとして、さらに法人単位から部・課単位。あるいは個人の営業ツールとして、プロジェクターの用途と需要は拡大しつつある」と、高性能なプロジェクターの必要性と需要を述べ、年間約150万台を売り上げている市場の、13%のシェアを目指すと発表した。

3機種の位置付け
3機種の位置付けを表わすグラフ。より軽く、より高画質にを目指している

『X500』の主な仕様は、投射画面サイズが40~300型。光源ランプは300W。入力信号方式が、ビデオはNTSC/NTSC4.43/PAL/PAL-M/PAL-N/PAL60/SECAM。パソコンはPC/AT互換機、Macintosh、PC98-NX。解像度はビデオ入力時、水平540TV本。パソコン入力時、SXGA(1280~1024ドット・圧縮)~VGA(640×400ドット)。音声出力は3Wステレオ。入力端子にはRGB(ミニD-Sub15ピン)×2、DVI-D×1、3.5mmステレオミニジャック×2、S端子×2、ステレオRCA×2。出力端子にRGB(ミニD-Sub15ピン)×1、音声3.5mmステレオミニジャック×1。通信端子には、RS-232C端子×1、USBマウス×1、ワイヤードリモコン×1、Hub端子に10BASE-T×5ポート。脚部アジャスター調整が、上向き角度0~7度。電源はAC100V(50/60Hz)。消費電力は420W。本体サイズは、幅305×奥行き385×高さ148mm。重さが6.9kgとなっている。

『X500』のインターフェース
『X500』のインターフェース。下部にHubが備えつけられている

『XL1』と『SL1』は、投射画面サイズが30~300型。光源ランプは150W。入力信号方式が、ビデオはNTSC/NTSC4.43/PAL/PAL-M/PAL-N/PAL60/SECAM。パソコンはPC/AT互換機、Macintosh、PC98-NX。解像度はビデオ入力時、水平540TV本。PC入力時、『XL1』がSXGA(1280×1024ドット・圧縮)~VGA(640×400ドット)。『SL1』がXGA(1024×768ドット)~VGA(640×400ドット)。音声出力は1Wモノラル。入力端子にはRGB(ミニD-Sub15ピン)×1。S端子×2、ステレオRCA×2。出力端子にRGB(ミニD-Sub15ピン)×1。通信端子には、RS-232C端子×1、USBマウス×1。脚部アジャスター調整が、上向き角度0~7度。電源はAC100V(50/60Hz)。消費電力は230W。本体サイズは幅237×奥行き315×高さ94mm。重さが2.9kgとなっている。

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