シャープ(株)は15日、縦型画面でキーボード内蔵ザウルスの第2弾『MI-L1』を21日に発売すると発表した。価格はオープンプライス。
『MI-L1』 |
昨年12月に発売した『MI-E1』が、一部の店舗では品切れになるほど好調な売れ行きだった。特に内蔵キーボードの評価が高く、今回の機種でもそれを継承した。ただし、シャープでは今回の製品をビジネス向けと位置付けており、『MI-E1』が搭載していたムービープレーヤーやミュージックプレーヤーなどのマルチメディア機能は削られている。それらの機能はDSP(Digital Signal Processor)によって実現されていたが、DSPチップを搭載しないことで、コストの引き下げが可能になった。
また、液晶ディスプレーのフロントライトも削除された。光源のない場所での使用は厳しくなるが、フロントライトを外すことでディスプレー表面のパネルを1層減らすことができ、フロントライト未使用時の『MI-E1』よりも画面が若干、明るくなった。それによって重量も約15g軽くなっている。『MI-L1』の“L”は“Light(軽い、軽快な)”を表わしているという。
キーボードを出した『MI-L1』 |
キーボードにも改良が加えられた。『MI-E1』のキーは中央部が盛り上がっていたが、『MI-L1』では平面になった。シャープでは、平面のほうが入力しやすいとしている。『MI-E1』とは違って、シフトキーを押さなくても句読点の入力が可能。また、スライドカバー上のボタンの形状も変更された。ボタンを大きくし、位置も変更して片手でも操作しやすくし、さらに、最近の携帯電話にならって、カーソルキーの中央を“決定”ボタンにした。
しかし、従来からの“決定”ボタンも隣に残っているため、同じ機能を持つキーが2つ、隣り合わせに並ぶことになる。このことについて、モバイルシステム事業部商品企画部係長の松田栄睦氏は「ゲームなどをする場合には、右手親指の位置に“決定”ボタンが位置しているのが便利だ」からと説明している。ちなみに『MI-L1』には、ゲームはプレインストールされていない(ユーザーが追加することは可能)。
また、これまでは提供していなかったクレードルを、USB版とRS-232C版、それぞれ別売で提供する。クレードルは、『MI-E1』にも対応している。