シャープ(株)は、新しいキーボード内蔵型ザウルス『MI-E21』を22日に発表し(別記事参照)、合わせて記者発表会を同日開催した。記者会見場で展示していた『MI-E21』の画像を、一挙掲載する。
右は『MI-E1』で、左が今回発表した『MI-E21』。シャープのスタッフに、『MI-E21』の第1印象を聞かれて「直線的なデザインに、シャープになりましたね」と答えた。意図せずそんな発言をしてしまい、「しまった」と思った。案の定、相手の返事はなかった |
今回の『MI-E21』は、ビデオレコーダーカードを使えばテレビ番組や音楽を録音・録画でき、デジタルカメラカードを使用すれば静止画・動画を撮影可能で、さらにカード型PHSを装着すればザウルスから電話もかけられる。
『MI-E21』の使用しているCPUは(株)日立製作所の32bitRISCプロセッサー『SuperH(SH)シリーズ』で、『MI-E1』がクロック周波数120MHzだったのに対し、144MHzに上がっている。また、メモリーも32MBと『MI-E1』の倍に、バッテリー駆動時間も11時間と若干長くなっている。
『MI-E21』の最大の特徴である内蔵キーボード、今回は、『MI-E1』や『MI-L1』よりも幅が約7.5mmスリムになり、その分キーの配置に苦労したという。最上列のキーから液晶ディスプレーの枠までの距離を、『MI-E21』では約1.5mm広げた。
キーボードの配列も若干変更された。変換/スペースキーの幅が大きくなった |
キーボードの配列も若干変更された。キーピッチは約0.5mm小さくなっている。また、最下段の列は変換/スペースキーの幅を大きくとり、その分他のキーが小さくなっている。キーボードの下、カバーの上端には「Personal Mobile Tool」と刻まれている。
キーボードのアップ。ホームポジションを示す突起などはつかない |
キーボードのホームポジションに、突起などはつかない。パソコンのキーボードとホームポジションが同じでいいのかどうか、という議論があることと、キー表面の文字の塗装がはがれる恐れがあるためだという。
キートップは平ら |
キートップは平らになっている。これによって、キーボードエリアが狭くなっても、従来の『MI-E1』とキーの表面積はほぼ同等だという。
すっきりしたボタン類。カーソルボタンの中央も決定ボタン |
ボタン類は『MI-E1』に比べてすっきりした印象だが、行なえる操作は同等。カーソルキーの中央も決定ボタンになっており、決定ボタンが2つ存在することになる。それらは、目的に応じて使い分ける。
背面下部。約20%容量を増やしたリチウムイオン充電池を搭載している |
バッテリーの容量は『MI-E1』に比べて20%増しで、約11時間の使用が可能。また、100分間、動画を再生し続けることができる。
ザウルス上面。CFスロットがあり、ステレオヘッドホン端子が右、スタイラスペンが左に |
ザウルス底面。クレードルに接続する16ピン端子とACアダプター端子がある |
ザウルス右側面。SDカードスロットと、IrDA端子がある |
本体に装備する外部インターフェースは、CFカードスロットおよびSDカードスロット、クレードルに接続する16ピン端子とIrDA端子、ACアダプターとなっている。
ビデオレコードカード『CE-VRC1』を装着した。テレビに接続してRECボタンを押すだけで録画が可能 |
オプションとして提供するビデオレコードカード『CE-VRC1』(2万4000円)を使用すれば、テレビに接続してRECボタンを押すだけで録画が行なえる。動画圧縮形式は“Nancy”という形式で、圧縮処理はザウルス本体側で行なう。音声圧縮はMP3で、入力する映像はNTSCコンポジット。
録画した映像を再生。ほこりが多くついているのはご愛嬌 |
録画可能な画面サイズは320×240ドット、240×176ドット、160×120ドットの3種類。最高画質の場合、フレームレートは毎秒5フレーム程度となる。従来のMPEG-4レコーダー『CE-VR1』も接続できる。
メニュー画面。カード録画やカード録音といった項目が並ぶ |
また、音楽だけをMP3ファイルとして録音することも可能。MP3の再生は本体のみで行なえる。9バンドのグラフィックイコライザーや、重低音を増強する“X-BASS”機能を搭載している。
デジタルカメラカード『CE-AG06』 |
35万画素のデジタルカメラカード『CE-AG06』(2万4000円)を装着すれば、『MI-E21』をデジカメとして使用できる。シャープスペースタウンからビデオカメラMOREソフトをダウンロードすれば、『CE-AG06』で静止画以外に動画も撮影可能。撮影した映像は、これも“Nancy”形式で保存する。
周辺機器の数々 |
カード型のPHS。『MI-E21』はNTTドコモのカード型PHS『P-in m@ster』にも対応している |
『MI-E21』は(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモのカード型PHS『P-in m@ster』を始めとするカード型PHSに対応している。『P-in m@ster』装着時に、ヘッドセットなどを利用すれば、電話としての使用も可能。ただし、通話は発信のみ可能で、着信は行なえない。